【せつない】「第二の人生に関する調査」の結果を読んで思ったこと

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雑記

株式会社ゆこゆこが何だか気になる調査結果を発表しています。

50代以上の人々に対する「第二の人生」に関する意識調査のようです。この調査のお金面の話を中心に考えてみます。


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この記事の内容

  • 株式会社ゆこゆこが行った『第二の人生に関する調査』の結果を読んで気になったことを調べました。
  • 第二の人生はお金も時間も悩ましいようです。

第二の人生に関する調査

株式会社ゆこゆこが行った『第二の人生に関する調査』の結果が発表されています。

調査結果の概要は次のとおり。

■第二の人生の始まる時期について
・60代の7割強が「第二の人生始まっている」と回答。
・男性は「自身の定年退職」、女性は「夫の定年退職」「子供の独立」が人生のターニングポイントに。
■第二の人生で必要なお金
・ひと月あたり「20万円~30万円未満」、貯金額「2,000万円~3,000万円」が最多。
■第二の人生の理想と現実について
・第二の人生では「配偶者」と一緒の時間が想定以上に増加。
・「旅行」の時間を増やしたかったのに、現実は「家の手入れ」「テレビを見る」等の自宅での時間増。
■第二の人生における準備と満足度の相関
・「新しい趣味」「配偶者との話し合い」「お金を貯める」…4割弱が何らかの事前準備をしている。
・特に男性において、準備をした人ほど第二の人生の満足度が高い傾向。

この調査結果を読んで考えたことをまとめます。

調査結果はこちらのリンクから。
ゆこゆこシニア調査レポート「第二の人生に関する調査」


調査結果を読んで思ったこと

お金の話

調査結果では、第二の人生に必要なお金をひと月あたり「20万円〜30万円未満」、貯金額「2,000万円〜3,000万円」と回答している方が多いようです。

この結果は金融広報中央委員会の世論調査による「老後のひと月あたり最低生活費」(21万〜28万円)と「年金支給時に最低準備しておく金融資産残高」(1,702万〜2,388万円)の認識とも大体合っています。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成26年調査結果」

ちなみに総務省の家計調査によると、世帯主が60才以上の二人以上世帯の1ヶ月あたりの消費支出の平均は24万円〜31万円程度となっています。これに税や社会保障料などの非消費支出が加わるので、今回の調査結果で多く寄せられている回答は実態よりもやや低めの金額になっているように見えます。

老後の収入はどうなるのか

さて、仮に今回の調査で回答が多かったひと月あたりの支出が20万-30万円で生活が成り立つとして、貯蓄額は同じく回答が多かった2,000万〜3,000万円を用意すれば老後の資金計画は万全なのでしょうか。

まず、世帯主が60才以上でも勤労している世帯では、勤務先から20万〜33万円の収入があり(総務省家計調査)、さらに公的年金給付があるのでどうやら安泰なようです。

一方、世帯主が勤労していない場合は、公的年金給付と貯蓄の取り崩しに頼ることになります。

日本年金基金のデータでは、夫が年金に40年加入、妻が専業主婦というモデル世帯の年金額はひと月約23万円です。
日本年金機構「知っておきたい年金のはなし」

毎月の必要額を20万円とすると年金でまかなえますが、30万円とすると毎月7万円足りないことになります。

また、定年退職(60才)から年金受給開始(65才)までの出費は年金には頼れませんので、その分はまるごと貯蓄からの持ち出しです。

それで暮らしていけるのか

このあたりを踏まえると次のような感じでしょうか。

  • ひと月の必要額が20万円の世帯の5年間の支出は1,200万円、ひと月30万円なら1,800万円なので、60才から65才までの生活は貯蓄で賄えそうです。
    また、その後モデル世帯相当の年金給付があれば一生安泰のようです。

  • 一方、ひと月の必要額が30万円の世帯は60才からの5年間は貯蓄で賄えそうですが、その後に不安があります。
    このような世帯では毎月7万円ずつ不足です。65才以降の不足分は1年あたり82万円。これを貯蓄で賄うことになります。
    となると、貯蓄2,000万円だと年金受給開始後2年強、貯蓄3,000万円なら15年弱で生活費が足りなくなり、早晩家計の見直しが必要になることがわかります。

第二の人生の理想と現実

今回の調査では第二の人生の理想と現実を比較した項目があり、これが夢見たようには進まない現実の厳しさを物語っていて意気消沈させられます。旅行の時間を増やせると思っていたら家でテレビを見る時間ばかりが増えていたとか、笑えない肩透かしです。

ちょっとした旅行に行こうにも、夫婦二人で出かけると国内旅行でも数万円程度は必要ですので、ひと月の出費を20万〜30万円程度とすれば、年に何度も旅行に行くのは難しいです。

ちなみに国内旅行の平均費用は一人あたり1万円以上5万円未満が多いようです。
OZvision「「旅行」に関する調査」

こうしてみると、「第一の人生」で忙しい仕事の合間を縫ってそれなりにお金を掛けた旅行に行くのは意外と満足度が高かったということなのかもしれませんね。

現実の第二の人生では、家で過ごす時間が長くなり、思っていた以上に配偶者と過ごす時間が長くなり、持て余した時間をテレビを見てつぶす場合が多いようです。

エピソード集にある、「定年直後一年間何もしないでゆっくりしたいと思ったが、せいぜい3ヶ月が限度」でまた仕事に就いたという話を読んで、とても切なくなりました。

第二の人生を準備していた人の満足度は準備していない人のそれよりも高い

この調査では第二の人生の準備をしていた人のほうが、準備していなかった人よりも第二の人生の満足度が高いこともわかっています。

準備の内容としては「新しい趣味を始めた」「地域の活動に参加するようになった」「新しい友人を作った」「車を購入した」「配偶者と話し合った」といった自由度を増した時間の使いみちに対する備えと、「お金を貯めた」「株などの金融商品を購入した」「引っ越しをした」「保険の見直し」のようなお金の準備と出費の抑制にかかわるものとがあります。

上の収支の話からもわかるように、年金で足りない分を貯蓄し同時に出費を抑制することが家計の余裕を生みます。そのことが余暇の様々な活動への余力となって、より理想に近い第二の人生を送ることに繋がるのだと思います。


まとめ

  • 株式会社ゆこゆこの『第二の人生に関する調査』の結果を見て考えたことをまとめました。
  • たぶん誰もが夢見る第二の人生ですが、現実は意外に厳しいということを知りました。
  • 貯蓄と出費の抑制というお金再度の準備と、突然増える自由時間の使いみちという時間サイドの準備の両方に気を配ることが大切なようです。

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