【クラフト】Microsoft Swayのサイトにあるヤマネコのブロンズ像の作り方が予想外に面白かった件

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Wildcat

Microsoft Swayというサービスがあります。

Swayは見栄えの良いプレゼンテーションやレポートを作るための無料のオンラインサービスです。

このSwayで作ったプレゼンテーションのサンプルとしてアップされている「The Making of Wildcat」が面白かったので紹介します。


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まずMicrosoft Swayについて

Microsoft Swayはストーリーラインに沿って、見出し、テキスト、画像や動画などのメディア、ツイート、外部メディアの埋め込みコードなどを並べていくことで、簡単にインタラクティブなプレゼンテーションやドキュメントを作ることができるサービスです。

作ったものはオンラインに保存され、メールや各種のSNSで共有したり、ブログなどに埋め込むことができます。

面白いのは、見出しやテキストの語句からオンラインで関連するコンテンツを自動的に探し出してきて表示し、ワンアクションでドキュメントに取り込むことができるところです。
画像はクリエイティブコモンズ・ライセンスでタグ付けされたものに絞ることができるので、オンラインのコンテンツを著作権に配慮しつつ利用できるようになっています。一応。パッと見CCのどのライセンスなのかわからないので、何も考えずに使っちゃうとマズいことになるかもしれませんが、ドラフト段階でイメージを膨らませるのには役立ちそうです。


ヤマネコのブロンズ像を作ろう – 「The Making of Wildcat」

本題のヤマネコのブロンズ像についてです。

Swayのサンプル・プレゼンテーションとしてアップされている「The Making of Wildcat」をご覧ください。右下の「>」ボタンでページが進みます。

これは、マイク・フィールズさんというブロンズ像作家の方が、ジョンソン&ウェールズ大学の依頼で、大学の創立100周年を記念するヤマネコの像を作る過程を資料化したものです。

ヤマネコはジョンソン&ウェールズ大学のマスコットになっていて、大学のスポーツチームはもれなくWILDCATSという名前で活動しているようです。

JWU WILDCATS
http://providence.jwuathletics.com/

プレゼンのあらすじは次のとおりです。

  • JWUの創立100周年記念でヤマネコの彫像を作ることになった
    それも4か所のキャンパスに1つずつ。

  • デザイン
    デザインが一番大切なフェーズ。
    何百枚も写真を撮り、何十か所も採寸して、いっぱいスケッチした。

  • モデリング
    すべての線と輪郭が自然で、しぐさや細部に硬さがなくなるように心掛けた。
    デジタル・スカルプティングはモデリングの最終段階でも手直しがしやすい利点があるけど、細かいところは手を汚して調整する必要があった。

  • CNCマシンで成形
    モデリングしたデータをCNCマシンで成形して、上からホットクレイで覆い、さらに上に粘土を盛る。

  • 粘土による型作り
    細かい部分の作り込みには手作業が必要。
    頭、とくに目は動物を作るうえで最も重要。頭が一番注目されるし印象に残るから。

  • 花崗岩パーツ
    ヤマネコが何かに登ろうとしているのがクライアントの要望。
    岩の形を一から成形するのはとても難しいので、本物の岩の型を取ることにした。
    もう二度とやりたくない。

  • 型取り
    像を細かいパーツに分けて、そこにシリコンやウレタンゴムを塗って型を取っていく。
    ヤマネコは160個以上の型でできている。

  • 鋳造
    鋳造はワックス、スラリー、金属の流し込み、金属の表面処理、という4段階で行う。

  • ワックス
    型に熱い蝋を流し込み、冷めたら取り出し、形を整えて、金属を流し込むための湯口を付ける。

  • スラリー
    蝋のパーツはシリカに浸され、続いてしっくいにまぶされる。
    これを2分の1インチの厚みになるまで繰り返す。

  • 金属の流し込み
    窯で焼くと外側が硬くなり、中の蝋は溶け出す。この工程をバーンアウトという。
    ここに溶けたブロンズを流し込み、固まったら型を壊して取り除く。

  • 金属の表面処理
    こうして作ったパーツを溶接して組み合わせる。
    パーツは鋳造の傷を取り除き、パーツのつなぎ目がわからないようにする。

  • サンドブラスト
    サンドブラスターで像の表面を磨く。
    この工程で鋳造の不完全な部分がわかったり、あとの着色に適したprofile tooth(たぶん表面のざらざらのこと)ができる。
    鋳造の不備はあとで直す。

  • 着色
    着色でブロンズ像の良し悪しが決まる。
    この工程では薬品や染料での着色と磨きを行う。

  • 土台
    ヤマネコの土台は22トンで厚さ18インチの花崗岩。

  • 輸送と設置
    ヤマネコはオレゴン州ジョセフから大学の4つのキャンパスに運ばれた。
    像は土台に埋め込んだ太さ2インチ以上のステンレス棒に固定された。

どうですか。読み応え十分。

このヤマネコでも十分大きいですが、奈良の大仏とか牛久の大仏はもっとすごいんだろうなあと想像がふくらみます。

マイク・フィールズさんによるジョンソン&ウェールズ大学のヤマネコ像制作については、マイクさんの会社 MIKE FIELDS SCULPTURESのウェブサイトに詳しく載っています。

MIKE FIELDS SCULPTURES 「Johnson & Wales “Wildcat” Monument Mascot」
http://mikefieldsbronzes.com/johnson-wales-wildcat-monument-mascot/

完成品や製作工程の写真・動画がたくさん載っていて、文字を読まなくても楽しいです。

以上、Swayの紹介をそこそこに、大きなブロンズ像の作り方を紹介する記事でした。