iPad Proをしつこく使い続けています。
導入前の事前調査はわりと念入りにやって、そこそこイケるだろうという目算はありましたが、それにしてもこれほど不満なく日々の作業をこなせるとは思っていませんでした。
なぜiPad Proで十分だと思うのか。
iPad Proで十分な理由
iPad Proでやっている作業
iPad Proでやっているのは、このブログの更新やメンテナンスの作業と、その他の仕事上の書類の閲覧・作成・出力です。
- 情報収集
主にブラウザー(Safari)でいろんなウェブサイトを巡回しています。
iPad Proで動かすSafariは非常に軽快ですし、動画が貼ってあって自動再生するようなちょっと困ったサイトも、タップしなければ再生しなかったりと、とても快適です。 -
ドキュメント作成
主にMicrosoftのOneNoteを使っています。
PC版のOneNoteアプリに比べると機能やカスタマイズの自由度の点では劣りますが、とくに動作が遅いということもなく、メモアプリとして十分に働いてくれています。
ただし、Safariからのウェブサイトのクリップ(ウェブサイトのスクリーンショットの保存)はもうちょっとなんとかしてほしいです。画像が小さすぎるし、拡大も自由にはできない。 -
出力
作ったドキュメントをプリントアウトします。
主に自宅のプリンターで出力しますが、ネットワークにつながっているプリンターを自動的に検索して出力先の候補として表示してくれるし、PCのようにプリンタードライバーを意識する必要性もなく、基本的な印刷が行えます。
「メール」アプリからの印刷ではレイアウトがイマイチな場合がありますが、それ以外に不満なことはありません。
引き続きPCでやっている作業
これに対して、今でもPCを使っている作業もあります。
- ブログ記事の検索順位確認
記事の中には検索で上位に行ってくれたらいいなと思って書いているものがあります。それらの記事の検索順位をブラウザーでいちいち検索して確認するのは面倒なので、専用のソフトを使って行いますが、それがPC版しか提供されていないので、PCで行っています。
なお、iOSでも有料アプリを使えば対応できるようです。 -
動画配信を見ながらの作業
iPad Proでは「ピクチャ・イン・ピクチャ」や「Split View」といったマルチタスキング機能によって複数の画面を同時に表示することができます。
動画のピクチャ・イン・ピクチャには、NetflixやAmazonプライムビデオはアプリが対応しているし、YouTubeはSafariでPCサイトから再生すれば対応しています。
しかし、ニコニコ動画やAbema TVやFRESH!は対応していないようで、これらの放送や動画を再生させながら作業することはできません。
こういう場合はPCで作業せざるを得ません。 -
CDのリッピング
最近はめったにないことですが、CDを買ってきてリッピングしてiTunesライブラリに登録する作業はPC(またはMac)でしかできません。 -
デジカメからの画像や動画の取り込み
デジカメで撮影した画像を保存したり、それらを記事で利用する場合、わざわざLightning接続できるカードリーダーを使うのは面倒そうなので、PCでやってしまいます。
その気になれば、3,000〜4,000円ほどのカードリーダーで解決する問題ではあります。 -
家計簿
家計簿はWindows用アプリ「マスターマネー6」を長年使っています。
iOS用の家計簿アプリもいくつか触ってみましたが、マスターマネーのようなカスタマイズの容易さを持つものはなく、今後も乗り換えは難しそうだと思っています。 -
動画の編集
iPad ProでもiMovieを使った動画編集はできますが、トランジションやフィルターの種類が多くないとか、別撮りの音声をタイミングを計って乗せるのが難しいといった、PCやMacに及ばない部分があったり、ストレージの制約がキツかったりで、わざわざiPad Proでやらなくてもいいなと思います。
こうしてみると、やりたいことがはっきりしている人にとっては、iPad Proはかなり使えるツールと言えると思います。
iPadならではの利点
iPadならではの利点もあります。
- いつでも臨戦態勢
まず、iPadでは起動と終了という操作を明確に意識する必要がなくて、放っておけば勝手にスリープしてくれるし、キーボードやホームボタンに触れればすぐに復帰するので、いつでもすぐに使い始められるのが便利です。
特に、ホームボタンを押し込めば、そのまま指紋認証でサインインまでしてくれるので、すぐに作業に取り掛かれます。
2016年モデルのMacBook Proは起動がものすごく速いらしいので、そういうのを使えば同じような体験ができるのかもしれませんが、いま手元にある機材の中では、iPad Proが最も臨戦態勢に近い状態で待っていてくれます。 -
タッチ操作の快適さ
それから、タッチ操作が快適なこともiPadならではと感じます。
すべてのiOSアプリはタッチ操作を前提に作られているので、コントロールが小さくて操作しづらいようなことがありません。Windowsのデスクトップアプリをタッチ操作する場合とは次元が違う快適さがあります。
それと、iOSでは画面の上端(時計が出ているあたり)をタップすると一気にいちばん上までスクロールしてくれる機能がありますが、これが地味に便利です。メーラーやSNSなど、新しい情報が上に積み重なっていくタイプのアプリでは多用してしまいます。 -
iPhoneからのファイル転送が簡単
あと、これはiPadだけでなくMacでも可能なことですが、AirDropでiPhoneからファイルを転送できるのがとても便利です。
主にiPhoneで撮影した写真やスクリーンショットをiPad Proに取り込むのに使っていますが、ファイル転送自体はWi-Fiのアドホック接続的な方法で行われているようで、かなり高速かつ快適。クラウドストレージ経由でやり取りするよりも楽ちんです。 -
画面の見やすさ
画面がとても見やすいのも良い点です。
画面に光沢のあるグレアタイプが好きな人と、光沢のないノングレアタイプが好きな人がいますが、私は断然グレア派です。白の鮮やかさ、発色とコントラストの良さは何ものにも代えがたいと感じます。
iPad Proは画面のコーティングにも工夫が凝らされているようで、グレアタイプにしては写り込みが少ないのも良い点です。
画面解像度が異常に高いので、もうどんなに目を凝らしても粒状感は見られません。Wordの新規文書を起こして、その真っ白なページに文章を書き始めるのが快感です。この感覚は未体験の人には意味不明だと思いますが、無味乾燥な報告書でも、iPad Proで書くと、書く行為自体を楽しめます。
そんなわけで、iPad Proは多少の慣れは必要とするものの、明確な用途があってそれがiPadの得意種目である場合には、仕事のツールとして十分使えるという話でした。
もうすぐ新モデルが出るという噂もありますし、ますます楽しみなiPad Proです。