auの新料金プラン「auピタットプラン」と「auフラットプラン」が発表されました。
一見ものすごくお得なようでいて、ちょっとトリッキーなところもあります。
どんな人ならお得に利用できるのでしょうか?
auの「ピタットプラン」の概要
「ピタットプラン」は毎月のパケット通信の利用量に応じて料金が変化するプランです。
通信量の少ない月は安く、多い月は高くなりますが、20GBまで使ってもそれほど高くならず、20GBを超えると通信速度が遅くなるだけ(=青天井でパケット通信料を請求されない)なので、月によって通信量が変化する方には使いやすいプランです。
料金にはスーパーカケホ(5分までの通話無料)とLTE NETの代金も含まれているので、ほぼこの料金ぽっきりで済むのもわかりやすいように見えます。(ユニバーサルサービス料は別途必要です)
ピタットプランの留意点(1):「毎月割」が適用されない
ピタットプランでは、従来auで端末を購入した場合に受けられた「毎月割」が適用されないので、これまで高額の毎月割を適用されてきた方(=AppleやSamsungやSonyの高級機を買って2年以内の方)は、支払いが増える可能性があります。
ピタットプランの基本料金は次のとおりです。
(スーパーカケホ / 誰でも割適用 / auスマートバリューなし / ビッグニュースキャンペーンなし の場合)
通信容量 | 料金 |
---|---|
1GBまで | 3,480円 |
2GBまで | 4,480円 |
3GBまで | 5,480円 |
5GBまで | 6,480円 |
20GBまで | 7,480円 |
これに対して、従来のプランの料金は次のとおりです。
(スーパーカケホ / 誰でも割適用 / auスマートバリューなし の場合)
通信容量 | 料金 |
---|---|
1GBまで | 4,900円 |
3GBまで | 6,200円 |
5GBまで | 7,000円 |
20GBまで | 8,000円 |
30GBまで | 1万円 |
両者の差額は次のようになります。
通信容量 | ピタットプラン | 従来プラン | 差額 |
---|---|---|---|
1GBまで | 3,480円 | 4,900円 | -1,420円 |
2GBまで | 4,480円 | – | – |
3GBまで | 5,480円 | 6,200円 | -720円 |
5GBまで | 6,480円 | 7,000円 | -520円 |
20GBまで | 7,480円 | 8,000円 | -520円 |
30GBまで | – | 1万円 | – |
つまり、従来プランで毎月割を上の「差額」の絶対値以上にもらっている人は、乗り換えると損をするということです。裏を返せば、毎月割が「差額」の絶対値より少ない人はお得ということです。
この点を踏まえた上で、パケット通信量が多くなる月に合わせて高額なプランを契約しているけど使い切れていないような事情があれば、パケット通信量に応じて料金が弾力的に変化するピタットプランがお得になるケースはあるでしょう。
ピタットプランの留意点(2):iPhoneシリーズの新規購入・機種変更では適用できない
ピタットプランはiPhoneシリーズを新規購入する場合、および、iPhoneシリーズに機種変更する場合には選択できません。
でも、すでにiPhoneで利用している回線の契約をピタットプランに変更することは可能なのだとか。
この制限の理由を推測すると、端末代金の高い(=毎月割が高額な)iPhoneシリーズの購入時にピタットプランを選ばれると、お客にもれなく損をさせてしまうことになるので、それに伴う悪評を避けるためなんじゃないかという気がしています。
「ピタットプラン」はどんな人向けのプランなのか?
ピタットプランがどういう人に向いているかというと。
- 毎月割の額が少ない人
- 毎月割の適用がない人/終わった人
この人たちです。
前者はauで比較的安価な端末を購入して2年以内の人です。
毎月割の金額が1,420円より少ない人は、毎月の通信容量によってはお得になります。
後者はよそで買った端末をauの回線で利用している人と、auで端末を購入して2年以上経過している人です。
これらの人は毎月割がありませんので、料金の安さの恩恵をそのまま享受できます。
個人的には海外のSIMフリー端末をキャリアの回線で使いたい場合や、Appleストアで買ったSIMフリー版iPhoneをキャリアの回線で使いたいときに利用しやすい料金プランだと感じました。
以上、「ビックニュース」というほどではなかったけど、使いようによってはお得な「auピタットプラン」についてでした。
リンク:auピタットプラン誕生(au)