「あなたのApple IDがロックされました。すぐに再設定を!」的なメッセージでドキッとさせて、Apple IDのIDとパスワードを盗み取ろうとするスカムメールはたくさんありますが、ちょっと注意していれば引っかかることはないと思っていました。
しかし、先日届いた新手のメールはちょっと工夫が凝らされていて、ボーッとしていると騙されるかもしれません。
どんな工夫がされているか紹介します。
Apple IDスカムが微妙に巧妙になっている話
こちら、先日届いたメールです。
内容の主なところは…
- あなたのApple IDはロックされました
- このままではAppleのサービスを利用できません
- 12時間以内にアンロックの操作をしないと未来永劫ロックされたままになります
といったところです。
未来永劫使えなくなると困るので、慌てて「Unlock Account」をクリックして何らかの手続きをしてしまう人もいるのではないかと思います。危険です。
このメールの何が巧妙か?
いつもなら、この手のメールは「あー、はいはい」と迷惑メールフォルダーへ直行させるのですが、このメールには一瞬「もしかしたら本物か?」と思わせる工夫がされていました。
それがこの部分です。
宛先としてApple IDのメールのアドレスが指定されているのです。
このapple.comのメールのアドレスは私のものではありませんし、実際にメールが届いているのは私が普段使っているOutlookメールのアドレスです。
いったいどうやっているのでしょうか?
おそらくカラクリはこうです。
- 宛先に指定されているApple IDメールはスカム業者自身が作った正規のアドレス
- スカムメールを出すときに、Apple IDメールをTOに、私のアドレスをBCCに指定している
こうすることで、宛先としては正規のApple IDメールのアドレスだけが表示され、同時にターゲット(私)にメールが届くというわけです。
スカムメールは送り元のメールアドレスがデタラメなためひと目でスカムとわかるのですが、こうして「宛先」とは言えちゃんとしたアドレスが表示されていると、本物っぽく見えてしまうのですね。巧妙です。
というわけで、スカムも日々進化していることがわかる事例でした。みなさんもお気をつけください。
自力で見破れるか心配な方は、セキュリティソフトを入れておくとジャンプ先で防いでくれるかもしれません。
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