M1チップを搭載したiPad Proがまもなく(たぶん明日には)登場します。
あとはMacのアプリを動かせるようになってほしいし、近い将来そうなると思う話。
iPad Proの性能は最新のMacとほぼ同程度
新しいiPad Proの開封動画やレビュー記事があちこちで公開され始めていますが、それに先立ってベンチマークスコアに関する情報も紹介されていました。
それによると、iPad Pro(2021)の性能は、シングルコア、マルチコア、グラフィックス(Metal)のすべてでM1プロセッサーを搭載したMacとほぼ同程度です。
7コアGPUのMacBook Airよりは少し性能が高いほどで、つまり、iPad Proは最新のメインストリームのMacと互角の処理能力を持っているということです。
iPad ProでMacのアプリが動いてほしい
乱暴なことを言えば、性能が互角で、しかも、全く同じアーキテクチャのプロセッサーを搭載しているのなら、iPad ProでMacのアプリが動かない理由はないはずです。
その証拠に、M1プロセッサーを搭載したMacでは、すでにiOSアプリを動かすことができるようになっています。
これは、M1プロセッサーが既存のiOSデバイスのプロセッサーと同じアーキテクチャで、十分に性能が高いからできたことです。
だとすれば、今やMacと同じプロセッサーになったiPad Proなら、Macのアプリを動かせても不思議はありません。
Macのアプリが動くようになれば、それはもうMacそのものと捉えていいはずで、画面サイズ13インチは大きすぎると感じているMacユーザーはiPad Pro 11インチモデルに飛びつくでしょうし、iPad ProとMacを2台持ちしている人はiPad Proに一本化することもできます。
iPad Pro単体に最高で27万9,800円(12.9インチ、2TB、セルラーモデル)は出せないという人は多いですが、それがiPad Pro + Macの値段ということになれば、きっとすごい勢いで売れると思います。
iPad ProでMacのアプリが動くようになるとうれしいこと
荷物が軽くなる
iPad Proは12.9インチモデルのセルラーモデルでも684グラムしかありません。
これに、Smart Keyboard Folioを加えても1.1キロ足らずです。
LogicoolのKEYS-TO-GOあたりでもよければさらに200グラム以上軽くなって、合計1キロを切ります。
iPad Proを11インチにすれば、ここからさらに200グラム以上軽くなって、合計650グラム弱。
ちなみに、MacBook Airは1.29キロです。
セルラー通信できるようになる
今のところ、Macにはセルラー通信に対応したモデルはありません。
iPad ProでMacのアプリが動くようになれば、実質的にセルラー通信できるMacを使えることになります。これは便利。
しかも、5Gです。
アウトカメラがある
iPad Proには本体の内側だけでなく外側にもカメラがあります。
インカメラで物撮りはできませんが、アウトカメラがあれば会議室のホワイトボードも、教室の板書も、撮影してそのままノートや書類に貼り付けられます。
Face IDが使える
Macには頑なに搭載されないFace IDですが、iPad Proには2018年から搭載されています。
iPad Proの前に座って、キーボードの任意のキーを押した瞬間にロックが解除されるのは、Touch IDの何倍も便利です。
iPad ProとMacを統合する環境は整った
AppleはiPadとMacで相互に同じアプリを使えるようにすることをずっと前から考えていると思います。
そして、iPad ProとMacが同じプロセッサーを搭載したことで、ついに環境は整いました。
iPadシリーズには上から下まで幅広いラインナップがありますが、CPU部分に限れば、最高性能のものが2〜3年遅れで最下位モデルまで展開されるサイクルになっているように見えます。
3年後にすべてのiPadがM1プロセッサー相当のCPU性能を持つことになるとすれば、iPad用とMac用に別々のアプリを開発するよりも、どちらでも使えるアプリにリソースを集中する方が、メーカーにもユーザーにもメリットが大きいように思います。
そういえば、最新のmacOS Big Surでメニューバーのアイコンの間隔が広くなったのは、タッチ操作できるようにするためじゃないか?という話もあったような気がします。
というわけで、その日は近いと思うとともに、手持ちのiPad Pro(2018)はそろそろ買い替えを考えたほうがいいかもしれないと感じています。