Appleのインダストリアルデザイン担当上級副社長であり、工業デザインの歴史に残る数々の製品を世に送り出してきたJony Iveさんが、新設されるChief Design Officer(CDO)というポジションに昇進し、後任としてAlan DyeさんとRichard HowarthさんがそれぞれインダストリアルデザインとUIデザインを担当する副社長になるというニュースが流れています。
Appleのデザインはどうなってしまうのか。
Jony IveがCDOに昇進
MacRumorsによると、Jony Iveさん、Alan Dyeさん、Richard Howarthさんの異動は5月25日にTim Cookのメールによって全社員に伝えられたそうです。
MacRumors「Jony Ive Named Chief Design Officer at Apple, Alan Dye and Richard Howarth Take Over Day-to-Day Design Management」
http://www.macrumors.com/2015/05/25/jony-ive-chief-design-officer/
Jony Iveさんは新たに設けられる役職であるChief Design Officer(CDO)に就任し、後任には長年チームメンバーとして共に働いてきたAlan Dyeさんがインダストリアルデザイン担当の副社長、Richard Howarthさんがユーザーインターフェースデザイン担当の副社長にそれぞれ就任するとのことです。
Jonyさんはここ数年、インダストリアルデザインに留まらず、ソフトウェアのUIから製品のパッケージからアップルストアから新社屋まで、あらゆるものをデザインしまくっていて、さらに管理職としておそらく膨大な書類仕事をされているわけですが、今回の異動で細々したことはAlanさんとRichardさんにごっそり移管されるのでしょう。
Jonyさんは寝る暇もないほど超多忙なんじゃないかと思うのですが、リンク先の写真を見るとぜんぜん元気そうで、腕なんかめっちゃバルキーで、イギリス人すげえなと思わずにいられません。
しかし、役員の異動を知らせる写真がTシャツ無精髭って…。まあかっこいいけど。
Apple製品のデザインへの影響は?
Tim Cookのメールによると、Jony Iveさんは引き続きApple製品のデザイン全般に関する責任を担うということで、短期的にはAppleのデザインがどうこうなるということはなさそうです。
むしろ、Jonyさんがデザインとは直接関係の無い管理職としての書類仕事の多くから解放されることで、Apple製品のデザインがより鋭さを増すことに期待できるのではないかと思います。
最後にJonyさんがこの人事異動に関してインタビューで語ったことから抜粋。
Jony: 「自分はCDOになってアランとリチャードが代わってくれることで、管理業務のいくらかをやらなくてよくなるんだ。そういう仕事って…、そういう仕事って…。」
インタビュアー: 「そんなことやるために自分が生まれたわけじゃないってこと?」
Jony: 「そう!」
やっぱり辛かったんやな。