MacRumorsによると、Beats Musicの前CEOで現在はApple Musicのシニア・ディレクターであるIan Rogersさんが自身のブログ記事で、Apple Musicに対応するiOS 8.4は太平洋時間の6月30日(火曜日)の午前8時に公開されると書かれていたそうです。
まもなくです。
太平洋時間(夏時間)と日本標準時の時差は16時間
Ianさんのいう時刻は日本では7月1日の午前0時にあたります。
さらにブログには、Apple Musicの目玉機能の一つであるBeats 1 Radioの放送開始が同日午前9時であることも書かれていたようです。
「書かれていたようです」というのは、Ianさんがその後ブログ記事から細かな時刻の情報を削除されたからで、現在はこれらの情報は残っていません。怒られたのかな?
FISTFULAYEN「Apple Music and Beats 1 Launch Tuesday June 30th」
http://www.fistfulayen.com/blog/2015/06/apple-music-and-beats-1-launch-tuesday-june-30th/
Ianさんが最初に書かれたとおりのタイムスケジュールだとして、Beats 1 Radioが始まるまでの1時間はみんながiOSをアップデートするための時間ということでしょうね。
iOSとiTunesのアップデートは相当な混雑が予想されるので、7月1日午前0時には左手にiPhone、右手にマウスを握りしめて正座待機で臨みたいと思います。
Beats 1の第一声はやっぱり「This is Zane Lowe, Beats 1」でしょうか。かっこいいなあ。楽しみです。
このビデオで使われているPharrell Williamsの新曲「Freedom」はApple Music限定配信で、他のストリーミングサービスでは聞けないのだそうです。
ビデオには日本のデコトラが写ってるし、日本でもApple Musicやってくれますよね。
MacRumors「iOS 8.4 Launching at 8 AM Pacific Tuesday, Beats 1 Goes Live at 9 AM [Updated]」
http://www.macrumors.com/2015/06/28/ios-8-4-beats-1-launch-timing/
Apple Musicについてのおさらい
サービスイン間近のApple Musicについて、これまでわかっていることから重要な部分をおさらいしてみます。
日本でApple Musicは提供されるのか?
AppleはApple Musicのサービスを提供する国に関して、「100カ国以上」という以外のはっきりしたことを言っていません。
日本のAppleのウェブサイトにはApple Musicが「まもなく」と告知するページが作られているので日本でのサービス提供はまず間違いないと思います。実際にどうなるかは今夜12時にわかるはず。
Cult of Macのこちらの記事には、Appleの各国のウェブサイトでトップ画面のカルーセルにApple Musicの情報が掲載されているかを地図上にプロットしたものが載っています。日本は○です。
Apple MusicはiPhoneやMacでしか楽しめないのか?
Apple MusicはiOS 8.4以降を搭載したiPhone, iPad, iPod Touch、OSをアップデートしたApple Watch、MacとWindows PCのiTunesはサービス開始当初から利用できます。
AndroidとApple TVへの対応は今年の秋とされています。
また、Sonos製のネットワークオーディオへの対応も年内に予定されているようです。
9TO5Mac「Apple Music will be available on Sonos speakers by end of the year」
http://9to5mac.com/2015/06/28/apple-music-coming-to-sonos-speakers-asap-says-ian-rogers/
Apple Musicの料金は9.99ドル/月から
アメリカでのApple Musicの料金は個人が月額9.99ドル、家族なら14.99ドルとされています。
日本での料金の正式なアナウンスはありません。
iOSのベータ版上のアプリで1,000円未満の金額が表示されているという情報も目にしましたが、私は確認できていません。
楽曲の数、ビットレートは?
Appleのアメリカのウェブサイトによると、楽曲数は「3,000万曲以上(over 30 million songs)」とされています。
楽曲数は権利者との契約により国・地域ごとに違いが出てくるはずですが、AWAやLINE MUSICとは文字通り桁違いの数でスタートする可能性があります。
Apple Musicのストリーミングのビットレートはサービス発表直後から「最大256Kbps」と報じられていますが、Apple公式の文書は確認できませんでした。
TechCrunch「The Strengths And Weaknesses Of Apple Music」
http://techcrunch.com/2015/06/08/no-sound-investment/#.rdwcfy:FpDg
AWAのWi-Fi接続時320Kbpsには及ばない模様です。
音楽配信以外の機能は?
まず、Beats 1 Radio。全世界配信の24時間放送。今後、世界の音楽の流行はここから作られることになるかも。
イギリス BBC Radio 1の名物DJだったZane Loweさんをぶっこ抜いてメインのパーソナリティに据えるほか、MacWorldによるとElton John、Drake、Dr. Dre、Pharrell Williams、St. Vincent、Jaden Smithなどの出演する番組も放送されるようです。
MacWorld「More Beats 1 details emerge: Elton John, Dr. Dre, and Pharrell get their own shows」
http://www.macworld.com/article/2940522/more-beats-1-details-emerge-elton-john-dr-dre-and-pharrell-get-their-own-shows.html
なお、Beats 1 RadioはApple Musicの会員でなくても、Apple IDでサインインしていれば聞くことができます。
次にアーティストがそれぞれ情報を発信できるConnect。
すでにTwitterやInstagramでアーティストの情報発信はさかんに行われていますが、Apple Musicのプラットフォーム上で主にApple Musicのユーザー向けに、つまりApple Musicにある楽曲を聞けるユーザー向けに情報を届けられることで、何か新しい楽しみが生まれるかもしれません。生まれないかもしれません。ちょっとどうなるかわからない。
オフライン再生はできる
Apple Musicライブラリの曲、アルバム、ビデオからプレイリストを作ることができ、それらをオフラインで聞くことができます。
Apple Music公式ページでもApple Musicの会員ができることとして「Save for offline listening」にチェックマークが入っています。
Apple「Apple Music – membership」
ミュージックライブラリーを集中管理
iTunesで購入した曲も、自分でリッピングした曲も、どこかからダウンロードした曲も、Apple Musicライブラリーとともに集中管理するとのことです。
MacやWindows PCならiTunesで、iPhoneやiPadならアプリ上で、すべての曲にアクセスできます。
さらに、自分のiTunesライブラリーにある曲でApple Musicで配信されていないものはiCloudにアップロードされ、すべての曲にオンラインでアクセスできるようになります。
iPhoneのストレージ容量問題が一気に片付き、代わりに通信量問題が持ち上がる予感がします。
何はともあれ日本でサービスインしてほしい
この記事をまとめるためにあらためてApple Musicのサイトを眺めていて気づきましたが、Beats 1 RadioはApple Musicの会員でなくてもApple IDでサインインさえしていれば聞くことができます。
Apple「Apple Music – membership」
http://www.apple.com/music/membership/
つまり、冒頭のIan Rogersさんのブログのとおり今夜0時にiOS 8.4が公開され、その1時間後にBeats 1の配信が始まったとして、さらにBeats 1の紹介ビデオのように日本のデコトラ運転手さんがBeats 1を聞けたとしても、それがすなわちApple Musicの音楽配信サービスが日本にやってくることとイコールではないということです。
このような一抹の不安を抱きつつ、日本のAppleのウェブサイトで今日もApple Musicのサービスインが「まもなく」とされていることに希望を感じながら、今夜0時を待ちたいと思います。