アメリカのAmazon.comでは、日本のAmazonやその他の販売店では手に入らなかったり、不当に高い値段でしか売られていない商品を、適正な価格で手に入れることができる場合があります。
返品のシステムも整備されていて使い勝手の良い米Amazonですが、昨今のような為替変動が激しい状況でもこうすれば安心して使えますよ、という話をします。
Amazon Currency Converterの意外な効用
米Amazonから日本円で買い物ができる
米Amazonで買い物をするとき、日本から作ったアカウント(日本のAmazonのアカウントという意味ではなく、日本の住所を指定して作った米Amazonのアカウントです)で注文しようとすると、このような画面が表示されます。
右側の支払額表示が日本円(JPY)になっているところに注目です。
米Amazonの商品の価格や送料等はもちろん米ドルで設定されているのですが、日本から注文しようとするとデフォルトではこのように日本円に変換された金額が表示されます。
「Selected payment currency」(選択された支払い通貨)として「JPY」が選択されているため、Amazon独自の為替レートで日本円に換算した金額が表示され、実際にこの金額でクレジットカードに対する請求が行われます。
米ドル建てで支払いたい場合には、Selected payment currencyを「USD」に切り替えてやればちゃんと米ドルで請求されるようになります。
この仕組みは「Amazon Currency Converter」というもので、通常は円建てのクレジットカードしか持っていないわれわれにとっては、発注時点で支払額が確定するという点で便利なものではあります。
Amazon Currency Converterのレートはあまり良くないらしい
上記のように便利な点があるAmazon Currency Converterですが、金額的な損得で言えば、あまり得とは言えない場合が多いようです。
上の画面の右側を拡大したのが下の図です。
いちばん下に適用される為替レートが表示されていて、この例では1ドルおよそ107円40銭となっています。
同じタイミングでのクレジットカード会社(JCB)の為替レートがこちら。
いちばん右の1ドル105円19銭が用いられ、ここに1.76%の手数料が乗っかって、およそ107円04銭になる計算です。
つまり、ドル建てで決済したほうが為替レート的に得だということになります。
Amazon Currency Converterのメリット
ではAmazon Currency Converterを使うメリットとは何でしょうか?
Amazonからクレジットカード会社への請求は、われわれが発注したタイミングで行われるわけではありません。
経験則ではどうやら商品が発送されるタイミングに依存している様子です。
そして言うまでもなく、Amazonがどんなタイミングで商品を発送するかはわれわれのコントロール外であり、つまり、自分が買ったものが最終的に円建てでいくらになるのかは運任せということになります。
たとえば、上で例に上げたJCBカードの為替レートですが、翌営業日の値を見るとこうなっています。
いきなり1円80銭以上の円安です。このレートだと手数料を含めれば1ドル108円90銭ほどになってしまいます。
高額商品を買うときにこんなギャンブルはしたくありません。
とくに新型コロナウィルスの影響で為替が激動している今のタイミングではなおさらです。
Amazon Currency Converterを使って円建てで支払えば、発注後に為替がどう動こうと関係ありません。
また、Amazon Currency Converterの為替レートはどうやら日に一度くらいの頻度でしか変化しないようなので、円安に振れた翌日の早い時間なら、まだ円が高いうちに設定されたレートが適用されるのでお得でもあります。
もちろん、発注後に為替が大幅に円高に振れて結果的に損をしてしまうことはありえますが、それはメリットの裏返しということで割り切りましょう。
というわけで、Amazon Currency Converterを利用するのは一概に損とは言い切れないし、場合によっては得ですよ、という話でした。
日によって変動があるとはいえ、少し前と比べれば全体的に円高と言える状態ですので、個人輸入がとてもはかどりますね。
リンク:Amazon.com