先日、ヨドバシドットコムでApple Watchの一部モデルが半額で売られているのをたまたま発見して衝動的に手に入れました。
ときどきこういうことがあるのでこまめな価格チェックは欠かせません。
さて、Apple Watchを使い始めてみて気づいたことは、Apple WatchがあるのとないのとではiPhoneの選び方や使い方が違ってくるなということです。
Apple Watchのある生活
Apple Watchそのものについては、すでに素晴らしいレビューが世界中にたくさんあるのでそれらを読んでいただくとして、ここでは個人的にApple Watchを手に入れて変わったことを挙げてみます。なるほどそういうものかと参考にしていただければ。
iPhoneに触れる頻度が確実に減った
メールが届いたり、カレンダーに設定してあったアラームが鳴ったとき、これまではいちいちiPhoneを取り上げてロック画面に表示されたメッセージを読んでいました。
それで、ちょっと出遅れると画面が消えてしまうので、ホームボタンを押して画面をオンにしたり。
今は両手をキーボードに乗せたまま手首を翻すだけで済みます。
iPhoneって机の上に置くと薄くて取り上げづらく、落っことしそうなので慎重になってしまいますが、iPhoneを触る頻度が減って、そういう気づかいが不要になりました。
作業中にPCやMacのiTunesにほとんど触らなくなった
Apple Watchの「Remote」というアプリでPC(Macも)のiTunesの曲の移動とボリュームの変更ができます。
アルバムやプレイリストの切り替えはできませんが、ちょっと気分じゃない曲が再生されたときのスキップ操作を一瞬でできるようになって超快適です。
メール処理に取られる時間が減ったような気がする
これまでは、iPhoneの通知でメールの受信を確認したあと、ついでだからとそのまま中身を読んで返信まですることが多かったのが、Apple Watchで通知を確認するようになると、よほどのことでない限りそのまま作業を続行して、あとでまとめて返信するようになりました。
これは、先に書いたiPhoneを触る頻度が減ったのとも関係するのですが、Apple Watchを身に着けてiPhoneをあまり触らなくなると、これまでiPhoneによってどれほど作業を阻害されていたかがわかってきます。
いったんやり始めた作業は中断せずに終わらせるのがいちばん効率的なのですが、そのことを改めて意識づけされたような感じがします。
健康に気を使いたくなった
Apple Watchを身に着けて座り作業をしていると、1時間に一度「そろそろ立ち上がって1分くらいうろうろしろ」という指令が届くようになります。
「アクティビティ」というアプリの「スタンド」という機能です。
また、その日のその時点までの消費カロリーと運動した時間をリアルタイムで確認できるようになります。(「アクティビティ」アプリの「ムーブ」と「エクササイズ」)
これらの機能によって気付かされるのは、1時間以上続けて座っているのは全く珍しくないということと、自分の1日の活動量が驚くほど少ないということです。
こんな生活を何年も続けていれば、そりゃ腰だって悪くなるし、運動不足にもなるというものです。
こまめに立ち上がって、たまには運動しようという気持ちになりました。
3Dタッチに興味が出てきた
Apple Watchには、画面を強く押し込むと通常のタップとは違う反応をする「Force Touch」という操作があります。
Force TouchするとApple Watchがブルっと震えて反応するのですが、これが本当に画面をもう一段深く押し込んだような未体験の感触です。
これは、その後iPhone 6s / 6s Plusで採用された「3Dタッチ」と同じものです。
iPhone 6s / 6s Plusの3Dタッチで実現されている機能はPCやMacの右クリック的なもので、今のところそれ自体には何の興味も持てませんが、今後もっと面白い使い方をするアプリが出てくると、振動の心地よさと相まって快適に操作できるようになるんじゃないかと思うようになりました。
Siriをよく使うようになった
Apple Watchには、側面の竜頭(デジタルクラウン)を長押ししてSiriを呼び出す機能があります。
ちょっとタイマーをセットしたいとき(ごはんや紅茶の茶葉を蒸らしたり、玉子をちょうどよくゆでたり、パスタのゆで時間を計ったり)、これまではキッチンタイマーをセットするか、近くにiPhoneがあれば「Hey, Siri」と呼びかけたりしていましたが、いまは全部Apple WatchからSiriを呼び出してやっています。
音楽やラジオを聴きたいときも、Apple WatchのSiriに命じれば、リンクしているiPhoneで再生してくれます。
いつも身に着けているApple Watchを介して使えることで、Siriがずっと身近で便利になったと感じます。
iPhoneをケースに入れてもいいと思えるようになった
私はデジタルデバイスはなるべくケースやバンパーを取り付けずに使いたい裸族です。
せっかくカッコよくデザインされているんだから、なるべくそのまま使いたいという考えです。
しかし、Apple Watchを使うようになると、iPhoneを鞄やポケットから取り出す機会が激減しました。
そしてその結果、自分も他人もほとんど目にしなくなったiPhoneの見た目の良し悪しよりも、鞄やポケットの中で傷がつかないことのほうが重要になりました。
iPhoneは大きくてもかまわないどころか、むしろ大きいほうがいいと思うようになった
私は現在iPhone SEを使っています。
片手での操作性とポケットへのおさまりの良さを重視して、あえて小さなiPhone SEを選んだわけですが、Apple Watchを手に入れてからはもっと大きな機種でもよかったと思い始めています。
これまでiPhoneを鞄やポケットから取り出す場面は、自発的に何かの作業をしようとするとき以外には、新着のメールが届いたときと電話が掛かってきたときだけでした。
自発的に何かしようというときは、たとえばデスクに着いていたり、電車の座席に座っていたりと、それなりに準備ができている状況なので、iPhoneが大きくても支障はないのですが、相手からメールや電話が来るときはそうはいかないので、取り回しの良さはけっこう重要なポイントでした。
ところが、取り回し最強のApple Watchを使うようになると、iPhoneの方に取り回しの良さを求めなくなり、画面の大きさや表示の美しさの方が大切になりました。
というわけで、iPhone 6s Plusのような大型モデルが欲しいと思い始めています。
Apple iPhone 6s Plus A1687 (SIMフリー 16GB, Rose Gold)
予定表につまらない予定を書き込むのが憚られるようになった
Apple Watchのフェイスはいくつかのデザインをベースに「コンプリケーション」と呼ばれるパーツを組み合わせてカスタマイズすることができます。
「コンプリケーション」には直近の予定を表示するものがあって、これをセットしておくと、フェイス上に最も近い予定が表示されるようになります。
で、予定表につまらない予定を書いておくと、そういうのももれなく表示されてしまうので、テンションが下がります。
つまらない予定はなるべく入れないようにしよう。
総じて快適なApple Watch
Apple Watchを使い始めて1週間が経ちましたが、全体的には快適に使えています。
私の使い方ではバッテリーは丸一日はらくらく持ちますし(丸二日は厳しそうですが)、動作が遅いとか反応が鈍いと感じることも全くありません。(このあたりはサードパーティのアプリを使う頻度によって印象が変わる部分だと思います。)
見た目も悪くないし、質感だって上質です。
Android Wearに比べてカスタマイズ性が低いといわれるフェイスのデザインも、今のところ特に不満には思いません。
iPhoneに届いたメール、電話の着信、予定表のアラームを確実に認知できて、Siriを使って多少の便利なことができる。ついでに活動量計としても使える。
過度な期待をせずに、iPhoneの補助的なデバイスだと思って手に入れれば、十分に満足できるものだと思います。
以上、Apple Watchを手に入れてiPhoneに求めるものが少し変わってきたという話でした。