新しいSurface Proが発表されて、すでに発売を待ちきれません。
iPad Pro 12.9インチモデルのオーナーの一人としては、このままiPad Proを使い続けるかSurface Proに乗り換えるかをまじめに考えなくてはなりません。
スペックといろんな部分の使い勝手の比較など。
iPad Pro 12.9インチと新しいSurface Proのどちらを選ぶか
スペックの比較
まず、シンプルにスペックを比較してみます。
私の手元にあるiPad Proは先日発表された新モデルではありませんが、以下の仕様は新モデルのものです。
新iPad Pro 12.9 | 新Surface Pro | |
---|---|---|
OS | iOS 10 | Windows 10 Pro |
CPU | Apple A10X Fusion | 第7世代 Intel Core i7/i5/m3 |
RAM | 不明(おそらく4GBかそれ以上) | 4GB/8GB/16GB |
ストレージ | 64GB/256GB/512GB | 128GB/256GB/512GB/1TB |
ディスプレイ | 12.9インチ、2732 x 2048ピクセル(4:3) | 12.3インチ、2736 x 1824ピクセル(3:2) |
カメラ | イン:7Mピクセル、アウト:12Mピクセル | イン:5Mピクセル(Windows Hello対応)、アウト:8Mピクセル |
インターフェース | Lightning、Smart Connector、3.5mmヘッドセット | USB 3.0 Type-A、microSDXC、 Surface Connect、Mini DisplayPort、 3.5mmヘッドセット、タイプカバー接続ポート |
ネットワーク | Wi-Fi:IEEE 802.11 a/b/g/n/ac、 Bluetooth 4.2、LTEモデル設定あり |
Wi-Fi:IEEE 802.11 a/b/g/n/ac、 Bluetooth 4.1、LTEモデル設定あり |
サイズ・重量 | 305.7 x 220.6 x 6.9mm、 677g(Wi-Fi)/692g(LTE) |
292 x 201 x 8.5mm、 768g(m3)/770g(i5)/784g(i7) |
OSの違い
OSはiPad ProのiOS 10に対してSurface ProはWindows 10 Proです。
これらを直接比較するのは難しいですが、iOSはユーザーに細かな設定を公開せず、基本的に全画面表示のアプリですべての操作を行わせることで得られるシンプルな使い勝手を特徴とするのに対して、Windowsはかなり自由度の高いカスタマイズ性とスペースの許す限りいくつでもウィンドウを並べて並行作業がやりやすいという特徴があると言えるでしょう。
iOSは難しいことを気にせずにシンプルに使える反面、アプリが自分のニーズをぴったり満たしてくれないとそれ以上手の打ちようがありません。裏を返せば、ニーズを押さえたアプリを見つけることができればストレスフリーで使えるということです。
Windowsは知識や技術があれば自分の使いやすいようにカスタマイズでき、あるアプリの足りない部分を別のアプリを併用することでカバーするという使い方ができます。
インターフェースの比較
インターフェースはどちらの機種もそれほど豊富とは言えませんが、Surface Proの方がいくらかましということになるでしょう。
Surface ProはUSB Type-Cがないことでいろいろ文句を言われているようですが、Thunderbolt対応機器をつなぐのでもない限り、少なくとも現時点では致命的な欠陥とは思えません。
ディスプレイ対決
ディスプレイはどちらの機種も260ppiを超える超高解像度です。
大きな違いはアスペクト比がiPad Proが4:3、Surface Proが3:2と、iPad Proの方がより正方形に近いという点です。
ランドスケープの画面で紙由来の文書を作成・編集する場合、画面を2分割して作業することを考えると、アスペクト比は3:2が使いやすいと思います。ポートレートの画面ならどちらも変わらないような気がします。
キーボードの使い勝手
Smart Keyboard(iPad Pro)やSurface タイプカバー(Surface Pro)やその他のキーボードを使って日本語を入力する場合、その使い勝手は圧倒的にSurface Proの方が上です。
iPad Pro(やその他のiOSデバイス)では、ハードウェアキーボードを利用するときにはATOK等の非純正IMEを利用できず、またiOSのIMEはカスタマイズ性がほぼ皆無という状況で、慣れるまではものすごく苦労しますし、十分に習熟してもWindowsやMacでの生産性には追い付けないでしょう。
キーボードでの日本語入力作業を重視するなら、Surface Pro一択です。
iPad ProとSmart Keyboardについては次のような記事もあります。
タブレットとしての使いやすさ
タブレットとしての使い勝手ですが、iPad Proはさすがに文句のつけようがないほど良いです。しいて難点を挙げるなら、タブレットとしては重量が重いということくらいですが、それはSurface Proも同じです。
Windows 10もタブレットモードではそれらしく動きますが、Surface Pro 3、Surface 3での経験ではまだまだiOSのレベルには届いていない印象です。(Windows 10 Creators Updateでの状況は試していないのでわかりませんが)
タブレットモードに最適化されたアプリの充実度の点でもiOSの方が優勢でしょう。
たとえば、ドコモのdマガジンは、iOS用には専用のアプリがありますが、Windowsはブラウザーでしか閲覧できません。iOSアプリでは雑誌のダウンロード機能が使えるので、飛行機の中など自由に通信できない状況でも便利に使えます。
逆にSurface Proが優位な点は、Surfaceはカバー類を付けずに単体で自立できるところです。
ペン入力
iPad Proのペン入力は筆圧検知の精度や反応速度や傾き検知が可能な点で評価が高いのですが、新Surface Proはそれらすべてに対応してきました。
そうすると、Surfaceペンならではの機能(ペン上のボタンでアプリを呼び出したり、スクリーンショットを撮ったり、ペンのお尻が消しゴム機能になったり)がある分だけ、Surface Proの方が魅力的です。
マグネットでSurface本体に吸着するところも気が利いています。ペン先も(おそらく)複数種類から選べるので、より好みの書き味に近づけられます。(※新しいSurfaceペンでペン先を選べるという確定的な情報が見つかりません)
充電が不要(電池は交換式ですが、ものすごく長持ちします)な点もSurfaceペンの良いところです。
バッテリーの持ちは?
バッテリー持続時間は、スペック上はiPad Proが10時間に対してSurface Proは13.5時間となっています。測定条件は異なりますが、どちらの条件が厳しいのかは判断が難しいです。
Surface Pro 3は公称9時間に対して実際の作業時間は5~6時間というところだったので、同じ比率だとすると新Surface Proは7.5~9時間くらいは使えるかなあという感じです。このレベルなら丸1日持ち歩いて使えます。
iPad Proの方はバッテリーが空になるまで使ったことはありませんが、事務作業なら公称の10時間に近いレベルで使えそうな印象があります。それくらいバッテリーが減りません。
サイズと重さ
サイズと重さについては、スペック上はiPad Proの方がやや小さく(容積でおよそ93.5%)、軽い(88%)です。
ただし、iPad ProにSmart Keyboardを付けるとタブレットらしからぬ重さになるので、持ち歩きのストレスはiPad ProもSurface Proも変わらないんじゃないかという気がします。
iPad ProのACアダプターはかなり小さくて、プラグ部分も収納できるので、持ち運びに便利です。Surface ProのACアダプターについては今のところ情報がありません。
その他
その他、気にしておきたいポイントとしては、Surface ProはmicroSDXCカードでストレージを拡張できることです。
SurfaceシリーズのmicroSDXCスロットはキックスタンドの脇のアクセスしづらい場所にあるので、普段のデータのやり取りに使うのは面倒ですが、microSDXCカードを挿しっぱなしにして追加のストレージとして使うのなら何の問題もありません。
音楽や動画を入れておくくらいならそれほど高価な(=高速な)カードである必要もないので、ほど良い容量・価格のカードを入れておくと本体のストレージを圧迫せずに済みます。
トータルとしては、Surface ProのCore i5モデルがそこそこの価格で手に入るなら、事務作業用として導入してもよさそうかなという印象です。
新Surfaceの詳しい情報は最近リニューアルされたマイクロソフトストアに掲載されています。美麗な本体写真も要チェックです。
(ご案内)
・当サイトは、マイクロソフトアフィリエイトプログラムを利用して収入を得ています。