HUAWEI MateBookが発売されました。
発売直前に家電量販店の店頭に展示されていたものを軽く触ってきましたのでその感想と、海外のPRっぽくない記事の紹介など。
HUAWEI MateBook 実機の感想
都内某所にある家電量販店で発売前のHUAWEI MateBookがひっそりと展示されているのを発見したので、ほんの少しだけ触ってきました。
盗難防止用のケーブルで頑丈に保護されていたのと、とても狭いスペースに押し込まれていたのとで、取り回しなどは確認できませんでしたが、わかる範囲で印象を紹介します。
とにかく薄い本体
MateBookに触れてまず驚くのがその極薄の本体です。
仕様では厚さ約6.9mm。iPhone 6の7.1mmよりも薄いので数値上も極薄ですが、ディスプレイが大きくて平べったい形状のため、より薄さ感が際立っています。
これでフル機能のWindows 10が動くなんて驚くしかありません。
側面はドーム形状でエッジの部分がダイヤモンドカットの加工がされているのもタブレット的な印象を強くしています。Surface Proシリーズのような排熱用のスリットもありません。
本体だけならとにかく薄いというのがMateBookの第一印象です。
キーボードカバーを装着すると薄さの印象は後退
MateBookには純正オプションのキーボードカバーが用意されています。
おそらく大半のユーザーが購入するだろうオプションです。
純正キーボードカバーはMateBookを前面も背面もぐるっと覆う形状になっていて、雑に鞄に放り込んでもMateBook本体に傷がつくことはなさそうです。
キーボード部分はそれなりにストロークのある物理キーを備えているためけっこうな厚みですし、背面側もしっかりと厚みがあるので、キーボードカバーにくるんだ状態では、本体から感じた「めっちゃ薄い」という印象はなくなります。
タイプカバーを装着したSurface Pro 3やPro 4と同じような厚み感です。
発熱は「あったかい」程度
数分間動画再生をさせたあとの本体からの発熱はほんのり暖かい程度で、熱いとは感じません。
MateBookのCPUはCore Mシリーズで、あまりハードな用途で使われることはないでしょうし、発熱で悩まされる場面はないんじゃないかと思います。
なお、ファンレスなので動作音はまったくありません。
キーボードの打ち心地はまずまず
MateBookの純正キーボードカバーのキーはSurface Pro 3用タイプカバーのようにキーとキーとがくっついて配置されています。
ただ、キーが離れていないからといって特に打ちづらいとは感じませんでした。
キーのストロークもこの種のものとしては十分で、ちゃんとタイプしている感じはあるし、キーが押せたか押せてないか不安になるようなことはありません。
キーのピッチはMateBook本体の幅が小さい(278.8mm。Surface Pro 4は292.1mm)こともあって、フルサイズのキーボードより若干狭く感じます。感覚的にはSurface Pro 3のタイプカバーと同程度。
画面の映り込みは可もなく不可もなし
MateBookの画面はガラスになっていて光沢があります。
このため周囲の光が画面に映り込むのですが、その度合いがとくにひどいとか少ないという印象はありませんでした。
MacBookのように明らかに映り込みが少ないといったことはないということです。
指紋認証とペン入力は未確認
店頭展示機なので指紋認証は使えなくなっていました。
また、ペンは展示されていませんでした。(ペンは遅れて発売になるようです)
とこんな感じで、MateBookはとにかく驚くほど薄いという強烈なインパクトを持ちながら、目立った弱点がないという、かなりよくできたデバイスという印象です。
Windows Centralの正直そうなMateBookのレビュー
さて、HuaweiはMateBookにそうとう力を入れているのか、国内の主要なメディアにはMateBookのPR記事がたくさん投下されていて、そこには(当たり前ですが)ネガティブなことが全く書かれていません。
「でも本当のところはどうなのよ?」ということで、海外のたぶんPRじゃないレビュー記事を覗いてみたいと思います。
Windows Central 「Huawei MateBook Review」
http://www.windowscentral.com/huawei-matebook-review
こちらの記事ではMateBookの良い点として、デザイン、液晶ベゼルの狭さ、キーボードとタッチパッドの快適さ、上質なアクセサリーが揃っていること、バランスの良いパフォーマンス、スピーカーの音質、バリエーションの豊富さが挙げられています。
一方でマイナス点として、値段が高いこと、キーボードカバーやペンがすべてオプションになっていること、ディスプレイが「直射日光の下ではつらい」程度までしか明るくできないこと、拡張ポートが1つしかないこと、メモリーカードスロットがないこと、リアカメラがないこと、キーボードとディスプレイがあまり頑丈そうじゃないこと、が挙げられています。
マイナス点の多くは良い点とのトレードオフではありますが、良くないと感じたところも正直に書かれていて、とても参考になります。
また、同じWindows Centralのもうひとつの記事。
Windows Central 「Huawei MateBook: A second opinion」
http://www.windowscentral.com/huawei-matebook-second-opinion
こちらでは、MateBookのバッテリーについて、一日持ち歩くならACアダプターを持っていきたいくらいのライフだと書かれています。
この点については、1本目のレビューを書いたDaniel Rubinoさんがコメント欄で「Surface Pro 4と同じくらいは持つよ」とフォローされています。
ともあれ、バッテリーライフの面では、2-in-1は一般的なラップトップに対して分が悪いようです。
また、MateBookの充電は標準的なUSB Type-Cポートから行うのに、付属のACアダプター以外では充電できなかったとも書かれています。他の機器とACアダプターを共用できない可能性があるということで、注意が必要です。
最後に、両方の記事で、レビュー中にまったく不具合に遭遇しなかったことが強調されています。これはSurface Pro 4でリリース直後に不具合が多発していたことを踏まえたものでしょう。
Windows PCでの実績がないHuaweiの製品を買う上で大きな安心材料と言えると思います。
そんなわけで、MateBookは薄さ、軽さ、デザインの良さ、動作が安定している点などのメリットと、その裏返しとして拡張性の乏しさやバッテリーライフがそれほど長くないといった弱点があるようですので、そのあたりを踏まえて購入を検討されるのが良いかと思います。
以上、HUAWEI MateBookの実機の第一印象とレビューの紹介でした。
リンク:HUAWEI MateBook(ファーウェイ・オンラインストア)