本日2021年7月6日から、Rakuten Linkアプリ iOS版の仕様変更が順次行われます。
でも、よく見ると楽天モバイルとiPhoneの組み合わせは海外では使えなくなるってこと？
Rakuten Linkアプリ iOS版の仕様変更の概要
楽天モバイルの料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」は、専用アプリ「Rakuten Link」を利用して通話やSMSを利用する場合はその料金が無料になるのが大きな特長です。
この仕様自体は7月6日以降も維持されるのですが、iPhoneではRakuten Linkを利用できる機会が減ることで、実質的に無料で利用できる機会が減ることになります。
具体的には次の2つのケースです。
自分が海外にいて電話を受ける場合
これまでは自分のiPhoneにインストールしたRakuten Linkアプリで着信し、その場合は料金が掛かりませんでしたが、今後はiPhone標準の電話アプリで着信し、国・地域別の着信料金が掛かるようになります。（相手がRakuten Linkから発信した場合を除く）
iPhone標準のメッセージアプリでSMSを送信する場合
これまでもiPhone標準のメッセージアプリからSMSを送信すれば、70文字につき3円（海外からは100円）の料金が掛かっていました。
しかし、Rakuten Linkを利用すればこの料金が掛からないので、事実上は無料で利用できていました。
今後はRakuten Linkを利用しない相手からのSMSはiPhone標準のメッセージアプリで受信することになります。（これ自体は無料）
そのメッセージにiPhoneのメッセージアプリから返信すると、Rakuten Linkを利用せずにSMSを送信することになるので、70文字あたり3円（国内）または100円（海外）の料金が掛かるようになります。
海外ではiPhoneは使えない？
このように海外での通話（着信）と、国内・海外を問わずSMSの使い勝手に影響がある今回の仕様変更ですが、それ以上に気になることが書かれています。
上に挙げた表の注釈の部分です。
「iOS標準の電話アプリを利用した海外での発着信は現在ご利用いただけません」「iOS標準のメッセージアプリを利用した海外でのSMS送受信は、現在ご利用いただけません」と書かれています。
Rakuten Linkを使わない相手からの電話やSMSはiPhone（iOS）標準の電話アプリやメッセージアプリで着信（受信）するというのが今回の変更ですが、肝心の標準電話アプリとメッセージアプリはそもそも海外では使えないというのです。
そんなばかな。
これを素直に解釈すれば、Rakuten LinkとiPhoneの組み合わせを海外に持っていっても通話もSMSも利用できないということです。
当初は6月中旬に予定されていたRakuten Link iOS版の仕様変更がずるずると遅れたのは、この問題に対処するためではないかと言われていたのですが、ついに問題解決を（少なくとも仕様変更当初は）諦めて、そのまま仕様変更を進めることにしたようです。
100歩譲って、今は海外へ行く機会が非常に限られているので実害はほとんどないとしても、半年後か1年後かにみんなが自由に海外渡航できるようになるときにはちゃんとこの問題を解決してくれないと、ちょっとまずいと思います。
海外旅行先で普段使っているフリーメールやウェブサービスを使おうとすると、「普段と違う地域からアクセスされたから」という理由で再認証を求められることがあります。そして、再認証の過程で登録電話番号による音声通話やSMSによる確認が必要な場合があります。
海外で通話とSMSが使えないと、単に通話・SMSができないだけにとどまらず、その他のサービスも使えなくなる可能性があるわけで、本当に困るので早急に対処していただきたいところです。
iPhoneを諦めてAndroidを使えということかもしれませんが。
リンク：Rakuten UN-LIMIT VI（楽天モバイル）
