電子辞書というものがあります。
これまで、「辞書と言ったら紙でしょJK」などと、食わず嫌いで手を触れもせずに過ごしてきましたが、心からの反省を込めてこう言いたい。
ものを読んだり書いたりする人は絶対に電子辞書を買うべき!
電子辞書の素晴らしさ
このたび私が購入した電子辞書がこちら。
カシオ EX-wordの最上位モデル「XD-Z20000」です。
精選版 日本国語大辞典(日国)、広辞苑 第7版、ランダムハウス英和、リーダーズ英和、リーダーズ・プラス、オックスフォード英英、ニッポニカ・ブリタニカ・マイペディアの各百科事典、その他、各種専門用語辞典や英会話練習教材まで、しめて200ものコンテンツをこのコンパクトなボディに搭載した、スーパーな電子辞書です。
これまで、そのオモチャっぽいずんぐりしたプラスチッキーな外観に騙されて、完全に視界の外に追いやっていた電子辞書ですが、ふとしたきっかけで実際に使ってみると、めっちゃくちゃ作業がはかどります。
すでにお使いの方には「何を今さら」と言われそうですが、私が感動した電子辞書のすばらしさについて、ひとくさり述べさせていただこうと思います。
磨き抜かれた操作性がすごい
電子辞書には前述のとおり多くの辞書や辞典が格納されていますが、長年かけてブラッシュアップされてきた操作性で、これらのコンテンツを効率良く検索できるようになっています。
まず、主要な辞書には専用のハードウェアキーが用意されています。
画面を開くと、前回使っていた状態がそのまま再現されます。
同じ辞書を使い続けたい場合は、そのまま検索語を入力するか、別の検索語を入力しかけているなら、それを削除ボタンで消して、新たに検索語を入力すればOK。
別の辞書を使いたい場合は、辞書に対応するハードウェアキーを押せば、即座にその辞書の検索画面が表示されます。
一つのキーに類似する二つの辞書・辞典が割り当てられているところも気が利いていて、検索結果画面でキーを押すと、これら二つの辞書・辞典の検索結果をトグルで切り替えて表示してくれます。検索結果画面には語釈や訳語の一部が表示されているので、その内容が不足だと感じれば、辞書選択キーで別の辞書に切り替えて、そちらの語釈・訳語を確認することができるというわけです。
なお、XD-Z20000には「英語1 英語2」というキーがありますが、このキーに割り当てる英語の辞書は、設定画面でカスタマイズすることができます。
横断検索が便利すぎて腰が抜ける
次に便利な点は、複数の辞書・辞典を横断的に検索することを、利用者が意識せずに超簡単に行えることです。
ホーム画面の検索窓に調べたい言葉を入力すると、すべてのコンテンツの中から該当する可能性がある用語がすべて一覧表示され、その中から利用者が該当するものを選ぶことができます。
一覧表示の中でカーソルがあるものの語釈や訳語は画面右側に表示されているので、よりいっそう該当するものを選びやすい。
たとえば、国語辞典を引いて語釈を知ったあと、そのままコロケーション辞典で使い方を確認するようなことが、最小限の手間でできます。
英単語の発音も即座に確認できる
知らない英単語や、知っていても発音があやふやな単語を調べたとき、画面右の「音声」と書かれた部分にタッチすると、多くの単語でネイティブの発音で音声が流れます。
語釈には発音記号も書かれていますが、ボタンひとつでちゃんと発音してくれるのは楽ですし、間違いもないので結構なことだと思います。
軽くて、携帯性抜群
プラスチッキーと書きましたが、それが本体の軽さ感につながっています。
数値的には電池(エネループ 2本)込みで実測278グラム。スマホなんかと比べるとかなり重いわけですが、樹脂の手触りとか、本体の厚みとか、角丸のずんぐりした格好のせいか、数値よりも軽く感じます。
外出先でも安心の電池駆動
多くの電子辞書は乾電池で動作します。
XD-Z20000の場合、アルカリ乾電池2本で約180時間、エネループなら約130時間利用できます。
この時間は画面を表示している長さで示されているので、実感としては、いつ電池を交換したか忘れるくらい長い期間使い続けることができます。
さらに、万一電池切れになった場合にも、PCやモバイルバッテリーからmicroUSBポート経由で給電して動作させることができるので、事実上どんなに長時間でも使い続けることが可能です。
関連語にも次々ジャンプ
電子辞書なら、ある語釈・訳語から、その関連語にジャンプするのも簡単です。
画面上に表示された語釈・訳語の中に表示された赤いリンクをタップすることで…
関連語にジャンプすることができます。
表示の切り替えは瞬時に終わり、当たり前ですが、ネットワーク接続などは不要です。
まとめ ~ スマホの辞書アプリはもう捨てた
以上のように、すぐれた電子辞書が一台あれば、もう辞書で調べるようなことはこいつ一台で全部まとめて面倒見てくれるわけです。しかも使い勝手が最高にいい。
今も私のデスクの引き出しには紙のリーダーズ英和辞典が入っていますが、今後二度と開くことはないでしょう。ウェブの辞書サイトとも、スマホの辞書アプリともおさらばです。
そして、今後私が行くところには、いつもEX-wordがともにあることでしょう。
読書や英字のサイトを読むときや、英語音声のYouTube動画を見るときに、これまでは効果が労力に見合わないと思って辞書を引かずに、文脈から意味を類推してあやふやに理解してやりすごしてきたような言葉も、すぐにEX-wordで調べる癖がつきました。
英語などは同じ単語を何度も引くことが多いですが、操作の手間がほとんどないに等しいので、いくら引いても苦になりません。この調子なら、半年後にはこれまで知らなかった単語がたくさん頭に入っていることでしょう。本当に素晴らしい。
最後に、ひとつだけ改善をお願いしたいところがあります。それは、キーボードをもう少ししっかりしたものにしてほしいということです。現状のキーボードは、キーの端を押すと斜めに沈み込みます。これはラップトップPCの世界ではずいぶん前に駆逐されたレベルの質感です。キーを斜めに押してしまうと、ちゃんと入力できているかどうかを確かめるために、入力をストップして画面を見なければならず、余計な手間と時間が掛かります。どうか次のバージョンアップでは、上位モデルだけでもいいので、キーボードを改善してください。そうしたらまた買いますから。
というわけで、電子辞書を初めてまともに使って感動した話でした。まだ使っていない方は、安いのでもいいから手元に一台置くべきです。簡単に壊れるようなものではないので、きっと何年も使えるでしょう。大げさに聞こえるかもしれませんが、きっと世界が変わります。