iOS 9がリリースされました。iPhone 6S/6S PlusやiPad Proに搭載される予定の最新のiOSです。
まだ見ぬiPad ProとSmart Keyboardの使い勝手を推測するために、iOS 9をインストールしたiPad mini 2とApple Wireless Keyboardの組み合わせで、iOS 9におけるハードウェアキーボードの動作を軽く調べてみました。
Appleさんのことがちょっと心配。
iOS 9をインストールしたiPad mini 2でハードウェアキーボードの動作を調べてみた
ではさっそくまいります。
iOS 9をインストールしたiPad mini 2に、あらかじめApple Wireless Keyboardをペアリングしてあります。
Apple Wireless Keyboardというのはコレです。
入力領域をタップするとソフトウェアキーボードが表示されます。
これは予想していました。
この状態からハードウェアキーボードで入力をしても、ソフトウェアキーボードは消えません。
邪魔です。
iPad mini 2だと画面の下半分をソフトウェアキーボードに占領されて作業領域がとっても狭くなります。
なお、続きの語句の候補はソフトウェアキーボードの上端に横一列に表示されていて、入力していて特に気になることはありません。
この状態で改行すると、続きの語句の候補は消えますが、ソフトウェアキーボード自体は消えません。
ソフトウェアキーボードの右下隅にあるボタンをタップするとソフトウェアキーボードが隠れます。
ちなみに、ソフトウェアキーボードが隠れた状態では、変換候補はこのように表示されます。
MacやPCのように入力した文字列が変化するのではなく、入力した文字列はひらがなのまま、変換候補の一覧表示上でカレントの変換候補を指し示すカーソルだけが移動していくスタイルです。
変換結果を選ぶのに視線移動が必要で、実戦で使うときにはストレスになりそうです。
ソフトウェアキーボードが隠れた状態で末尾を「、」「。」にしないで入力すると、iOS 8.xと同じように続きの語句の候補が表示されて非常にうっとうしいです。
そのまま入力を終えるには[enter]で改行するのですが、そうすると。
またソフトウェアキーボードが出てきました!これはひどい。
※ 同じ操作をiOS 9に付属の「メモ」アプリで行ったところ、ソフトウェアキーボードは再表示されませんでした。この動作はアプリの実装とも関連があるようです。
キーボードに関する設定項目には変化なし
「設定」でキーボードに関する設定を確認してみました。
第一画面はiOS 8.xから特に変化なし。
「英語」の中に「予測」という項目があって、デフォルトがオンなのを私はオフにしていますが、オフにしても日本語の予測変換候補は表示されます。英語でしか効かないようです。
「ハードウェアキーボード」の中に入ってみると「日本語 – ローマ字」と「英語」というサブメニューがあります。iOS 8.xと同じです。
「日本語 – ローマ字」の中身もとくに変化なし。
ハードウェアキーボードに関する特別な設定項目はないようです。
iPad Proでキーボードを使いたいなら必ず店頭で動きを確認しましょう
以上のように、iOS 9をインストールしたiPad mini 2とApple Wireless Keyboardの組み合わせで試した範囲では、ハードウェアキーボードを使った日本語入力の使い勝手はちっとも改善されていないようです。
ユーザーベースの大きそうな簡体字中国語でどうなのか気になって軽く試してみましたが、日本語と同じような動きになりました。
ついでに日本語IMEのSimejiをインストールしてみましたが、ハードウェアキーボードでは使えませんでした。
Appleさんはこのあたりにあまり問題意識を持たれていないのでしょうかね。
あるいは、わかっていても対応を後回しにされているんでしょうか。
現在の仕様はまとまった量の文章を書くのには辛すぎるので、もしiPad ProにSmart Keyboardを取り付けても同じ動作のままだとすると、知らずに買って文句を言いたい人が100万人単位で現れそうで心配になります。
そういうことをきっかけにiOSの仕様が改善されていくならそれはそれで結構なのですが、iPad Proを買おうという方は人柱のリスクを冒す前にまず店頭でキーボードの使い勝手を確認されるのが良いと思います。
iPad Proだけでもまともな仕様になっているといいな。
他にもiPad ProやiOSでのハードウェアキーボードの動作に関する記事をアップしています。よろしければあわせてご覧ください。