まもなく4月。就職や入学で新生活を始められる方も多いでしょう。
新生活をどの街で始めるのが良さそうかを交通費のコストパフォーマンスの観点から考えてみました。
この記事の内容
- 東京近郊で交通費の面でお得な街を、人気スポットへの交通費の比較から考えてみます。
- JRと東京メトロの両方が通っている街のお得度が高いことがわかりました。
東京近郊の住みたい街から人気スポットへの交通費を比較してみよう
2015年住みたい街ランキング
毎年『東京ウォーカー』が発表する「住みたい街ランキング 関東版」というものがあります。
1月に発表された2015年版のトップ10は次のとおり。今回はこの中からおすすめの街を探したいと思います。
1位: 吉祥寺(東京都武蔵野市)
JR線と京王線が交わるサブカルチャーと学生の街。中心部の商業地域とその外郭の高級住宅街とからなり、幅広い世代に人気がある。
2位: 横浜(神奈川県横浜市)
日本の海の玄関。赤レンガ倉庫や洋館の残るノスタルジックな港町であり、また多くのプレイスポットを擁する観光都市でありながら、東京に至近で便利なベッドタウンでもあるという、何でも揃った夢の街。
3位: 自由が丘(東京都大田区)
個人経営のセンスの良い洋服店、家具・雑貨店、洋菓子店、カフェ等が立ち並ぶおしゃれタウン。渋谷や横浜へのアクセスも良い。
4位: 秋葉原(東京都千代田区)
言わずと知れたマニアの街。クールジャパン・オタク部門の震源地であり終着点。JR、東京メトロ、つくばエクスプレスが集中する交通の要衝。
5位: 池袋(東京都豊島区)
なんでも揃う繁華街と歓楽街の街。東武、西武からサンシャインシティまで、ヤマダ電機からドンキホーテまで。数えきれない程の小売店が立ち並ぶ大量消費社会の申し子のような街。
6位: 恵比寿(東京都渋谷区)
おしゃれでハイソ。恵比寿ガーデンプレイス周辺のハイセンスなショップと高層マンションが憧れを掻き立てる、落ち着いた大人の街。
7位: 新宿(東京都新宿区)
世界最大級の乗降人数を誇る新宿駅を中心に広がる東京の心臓部。世界中の料理とファッションと文化が集まる、聖と俗とをごった煮にした眠らない街。
8位: 武蔵小杉(神奈川県川崎市)
JR線と東急線が交差する新興ベッドタウン。近年の再開発により建設された高層マンションが立ち並ぶ、若いファミリーが集まる街。
9位: 渋谷(東京都渋谷区)
大小の劇場、映画館、アートギャラリーを抱える、若者だけでなく大人にも愛されるファッションと文化とアートの街。
10位: 下北沢(東京都世田谷区)
古着とサブカルの街。激安店からこだわりの店まで多くの古着店が立ち並び、ジャンクフードから小洒落たカフェまで様々な飲食店が軒を連ねる若者の街。
東京近郊のおすすめスポット
東京近郊に住んだらきっと何度も訪れるおすすめスポット。
今回はこれらのスポットまでの交通費をもとに考えていきます。
- 青山・原宿・表参道(表参道駅)
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渋谷(渋谷駅)
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恵比寿(恵比寿駅)
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お台場(お台場海浜公園駅)
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六本木(六本木駅)
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丸の内(東京駅)
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銀座(銀座駅)
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浅草(浅草駅)
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秋葉原(秋葉原駅)
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横浜(横浜駅)
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東京スカイツリー(とうきょうスカイツリー駅/押上駅)
早速交通費を調べてみます
出発駅から目的駅まで鉄道を使って移動した場合の最安運賃を乗換案内を使って調べました。
結果は次のとおりです。運賃はICカードを使った場合のものです。
縦方向に出発地を、横方向に目的地を並べています。
たとえば吉祥寺から恵比寿までの最安運賃は、一番上の行(左端に「1位:吉祥寺」とある行)の左から3つ目の列(上端に「恵比寿」とある列)にある「¥328」、という見かたをします。
また、「¥328」の下にある事業者名は、最安運賃の経路で利用する事業者名を、利用する順番で列挙したものです。吉祥寺から恵比寿の場合、吉祥寺駅で京王線に乗り、途中で東京メトロに乗り換えて恵比寿に着く、ということになります。
表を読み取ってみます
多くのスポットに最安で行ける街はどこか
表で水色に塗ったところがそれぞれのスポットへの交通費が最安になる部分です。
この観点では、秋葉原と渋谷が一番有利なようです。
秋葉原からは丸の内、銀座、浅草という比較的距離が近い目的地が多いです。
いっぽう渋谷は表参道、恵比寿は近くですが、東京スカイツリーに最安で行けるのが意外です。東京メトロの半蔵門線一本で行けるのが効いているようです。
全スポットへの平均交通費が安い街はどこか
表の右端の列で青く塗ったところが平均交通費が安いところです。
この観点では、渋谷が一番安く、新宿、秋葉原、池袋、恵比寿が続きます。
横浜、吉祥寺が高いのは各スポットとの距離が離れているのが効いているようです。
ということは
渋谷、新宿、秋葉原、池袋、恵比寿のどこかに住めば交通費的にお得ということになりますね。はい、一件落着。
ではなくて、これらの街はどこも家賃が高そうなので、もう少しだけ考えてみます。
最寄り駅がどの事業者だとお得なのか
表の右端で数字の下に書いてある事業者名は、各スポットへの最安経路で最初に利用する事業者を多い順に並べたものです。
たとえば先ほどと同じ、一番上の吉祥寺の行を見ると、最初にJRを利用するのが一番多くて7回、次に多いのが京王で4回なので、「JR/京王」と書いてあります。
それでは、交通費の安さと利用頻度の高い事業者の相関を見てみます。
上の2項目で見た、多くのスポットに最安で行ける街(秋葉原、渋谷)と平均交通費が安い街(渋谷、新宿、秋葉原、池袋、恵比寿)のすべてに共通するのは、最初に利用する事業者としてJRと東京メトロの利用頻度が高いということです。これら2つの事業者は初乗り運賃が安く、同時にカバーエリアが広いことが、この結果につながっているものと思われます。
結論
以上の結果から、交通費のことだけ考えれば、渋谷、新宿、秋葉原、池袋、恵比寿のどこかに住めばお得ということがわかりました。
次善の策として、JRと東京メトロの両方が最寄り駅になる街に住むのがお得と言えるかもしれないことがわかりました。
おまけ
運賃が高い鉄道事業者
東京近郊の鉄道事業者で運賃が比較的高いのは次の事業者です。学生さんや交通費が出ない会社にお勤めの方は、家賃だけでなく交通費もチェックしたほうがいいかもですよ。
- 東葉高速鉄道線
- ゆりかもめ線
- りんかい線
- つくばエクスプレス線
- 舎人ライナー線
やっぱり渋谷最強説
上の表をよく見てみると、今回挙げた住みたい街のどこからでも、渋谷には1つの事業者だけで行けることがわかります。渋谷すごい。
まとめ
- 東京近郊の住みたい街から人気のスポットまでの交通費を比較して、交通費がお得な街を考えました。
- 交通費の面では渋谷に住むのが一番お得ということがわかりました。
- 他には、新宿、秋葉原、池袋、恵比寿がお得なことがわかりました。
- お得な街の共通点はJRと東京メトロの両方が最寄り駅であることがわかりました。