日本が超低金利時代を迎えた現在、高い金利で借りている古い住宅ローンがあなたのお荷物になっているかもしれません。
この記事は私が実際に住宅ローンの借り換えを行った経験と感想をまとめたものです。
ここに書いたとおり、ローンの借り換えはたいして手間も時間も掛からない簡単な作業です。この機会にぜひ見直しをしてみましょう。
この記事の内容
- 私が実際に住宅ローンの借り換えをした経験と感想を紹介します。
- ローンの借り換えは難しい手続きもなく、大して手間も掛からないことがわかりました。
- ローンの借り換えで100万円単位の大きな節約ができることがわかりました。
住宅ローン借り換えの足どり
私の住宅ローン借り換えは次のような日程で行いました。
12月初旬:借り換えを思い立ち、情報収集を始める
12月中旬:新銀行を訪問し、返済額と期間の試算をしてもらう
(年末の忙しさにかまけて約3週間放置)
1月初旬:新銀行に仮審査申し込み
1月中旬:審査通過の連絡と見積書を受領
1月中旬:新銀行に本申し込みし、元銀行に借り換えを打診
1月下旬:元銀行に借り換えの申し込み
1月下旬:新銀行とローン契約締結
2月下旬:借り換え実行
この項では、それぞれの経過ついて説明します。
借り換えを思い立ってから銀行を訪問するまで
借り換えを思い立った経緯
12月初旬のある日、職場の仲間と雑談をしているときに、住宅ローンの借り換えの話になりました。
ある人が5年前に借りた住宅ローンを借り換えたところ、毎月の支払いがとても楽になったという話でした。
私は以前に住宅ローンの借り換えを検討したことがあり、そのときには借り換えをしても大して効果が望めないという結論を出していて、その後ローン金利の調査もしていなかったので、その人の話にずいぶん驚いて、その日は急いで家に帰って最新の住宅ローンの調査を始めました。
調査はこちらの記事『【待ったなし】住宅ローンを借り換えたら毎月2万5千円も節約できる』で紹介した銀行商品コムを使った方法で行いました。
調査の結果、以前調べたときと比べて大きく金利が下がっているため、借り換えは十分お得だという結論に至りました。
その後、仕事の都合を確認し、一番早く休みが取れる日に半日休暇を使って銀行へ行くことにしました。
銀行を訪問する
12月中旬。予定通り午前中で仕事を切り上げた私は、三井住友信託銀行(以後、新銀行と呼びます)の融資窓口を訪れました。
窓口で融資担当の銀行員さんに現在の住宅ローンの残高、金利、毎月の返済額を伝え、借り換えた場合の試算をしてもらいました。
試算結果はその場ですぐにプリントアウトされ、借り換えをせずに返済しつづけた場合と、借り換えをした場合とを、借り換えの費用も含めてひと目で比較できました。
どう転んでも借り換えて損はしない。そういう結果でした。
このとき相談した条件と結果
借り換え前と借り換え後の条件と結果は次のとおりです。
(元金の数字は丸めています)
■ 借り換え前
項目 | 条件/結果 |
---|---|
元金 | 3500万円 |
金利 | 1.65%(当初5年間) |
残りの返済期間 | 29年 |
月々の返済額(当初5年間) | 約12.7万円 |
■ 借り換え後 プラン1(返済期間を短縮)
項目 | 条件/結果 |
---|---|
元金 | 3500万円 |
金利 | 0.53%(当初5年間) |
残りの返済期間 | 29年→24年に短縮 |
月々の返済額(当初5年間) | 約12.7万→約12.9万円に微増 |
諸費用 | 約85万円 |
■ 借り換え後 プラン2(毎月の返済額を軽減)
項目 | 条件/結果 |
---|---|
元金 | 3500万円 |
金利 | 0.53%(当初5年間) |
残りの返済期間 | 29年 |
月々の返済額(当初5年間) | 約12.7万円→約10.9万円に減額 |
諸費用 | 約91万円 |
借り換え前と後とでずいぶん違うことがわかります。
私はプラン2にしようと決めました。
借り換え前後のあまりの違いにホクホク顔で帰宅したのでしたが、その後年末の超多忙期間に突入したため、私の借り換えプロジェクトは約3週間ストップします。
プロジェクト再起動から繰り上げ返済の申し込みまで
仮審査申し込み
年が明けようやく時間ができたところで、再び新銀行を訪問してローンを申し込みたいことを伝えました。
新たにローンの審査を行うということで、その場で審査の仮申込み書に記入・捺印して帰宅しました。
このとき、収入確認書類(直近の住民税課税証明書と給与明細)、物件資料(不動産売買契約書)の確認を受けました。
仮審査結果の連絡
仮審査申し込みの数日後、封書で審査結果(承認!)の連絡と、司法書士の見積書(司法書士の報酬、登録免許税、登記費用、印紙代)、申し込みに必要な書類の一覧が送られて来ました。
必要書類は次のとおりでした。
- 印鑑証明書(発行3ヶ月以内):3通
- 住民票(世帯全員表示、続柄記載、本籍省略、発行3ヶ月以内):1通
- 借り換え前の借り入れの返済口座の通帳1年分:写し
- 身分証明書:写し
- 直近の住民税決定通知書 または 課税証明書:原本
- 物件の火災保険証書(借り換え後の期間をカバーするもの):写し
本申し込み
すぐに上記の必要書類を用意して、新銀行に本申し込みをしたい旨の連絡をし、銀行内で本申し込みの手続きをしました。
新銀行への月々の返済のための銀行口座はこのとき開設します。
申し込み後、契約締結までにいくつかの書類を予め記入しておくことと、借り換え前の銀行(以後、元銀行と呼びます)に借り換えを行うことを連絡するよう指示を受けました。
借り換え前の銀行への繰り上げ返済申し込み
元銀行に電話をして借り換えを行いたいことを伝えると、その数日後に繰り上げ返済の申込書と、返済額(ローンの残高、借り換え日までの経過利子、繰り上げ返済手数料、借り換え手数料の合計)と振込先が書かれた用紙とが送られてきました。
すぐに申込書を記入して返送しました。
これで繰り上げ返済の準備は完了です。
ローン契約の締結とその後
ローン契約締結
元銀行側の手続きを終えたことを新銀行に連絡し、新銀行を訪ねてローン契約を締結しました。
司法書士さんの立会いのもと、各種書類への記入と捺印を行い、司法書士さんに物件の登記識別情報を渡してすべて終了です。
三井住友信託銀行では、住宅ローンの借り換え時に限り、投資信託口座の開設と定期預金の申し込みでそれぞれ0.1%ずつ金利を割り引く「住宅ローン 家計応援プラン」というサービスを行っています。この申し込みもこのとき行いました。
契約締結のその後
契約締結後は特にやることはありませんでした。
決められた借り換え実行日に新銀行から元銀行への払い込みと、元銀行から新銀行への抵当権の移動が約束通りに行われ、しばらく後に司法書士さんから登記識別情報の冊子と費用の領収書が送られてきてすべて終了です。
住宅ローン借り換えの損得勘定
以上のようにして私の住宅ローン借り換えは何の事件も事故もなく終わりました。
肝心の損得勘定ですが、次のようになりました。
借り換えしない場合 | 借り換えした場合 | |
---|---|---|
総返済額(見込み) | 約4375万円 | 約4147万円 |
費用 | – | 約91万円 |
保証料の払い戻し | – | 約-35万円 |
合計 | 約4375万円 | 約4203万円 |
約172万円節約できたことがわかります。
費用が高額ですが、その大部分は新銀行へ支払う保証料です。
また、今回は元銀行に払ってあった保証料の一部が払い戻されました。
何度か銀行へ出向いたり役所へ行ったりの手間はありましたが、それをはるかに上回るメリットがありました。
まとめ
- 住宅ローンの借り換えを実際に行った経験と結果をまとめました。
- 銀行員さんの指示に従って動くだけ。難しいことはなにもありませんでした。
- 借り換えのための労力は全部で実働1〜1.5日程度でした。たいして手間はかかりません。
- 簡単で手間なく確実に節約できる住宅ローンの借り換え。ぜひ検討されることをおすすめします。
自力でいろいろ調べるのが面倒だったり難しそうだと感じる方は、「住宅ローン借り換えセンター」のようなプロに頼るという手もあります。
有利な銀行探しから面倒な手続きの代行までまとめてやってくれるので、忙しくてなかなか自分で調べる時間が取れないという方は相談してみると良いですよ。