iOS 11で採用され、iPhone 7以上の機種で利用可能な画像フォーマット「HEIF」は、従来のJPEGに比べてファイルサイズが半分近くに抑えられるというメリットがありますが、画質はやや劣るようです。
比較動画の紹介です。
「HEIF」と「JPEG」、同じ条件でiPhoneで撮影したら、JPEGの方がきれい
iOS 11で採用されたHEIFは「カメラ」アプリの設定で「フォーマット」として「高効率」を選ぶと利用できます。
「高効率」の設定では画像のファイルサイズが半分近くにまで削減されるのと、動画撮影時に4K/60fps、1080p/240fpsの録画ができることから、なんとなく「高効率」を選んでしまいそうになりますが、少なくとも静止画の画質については従来と同じJPEGフォーマットを利用する「互換性優先」の方が高いようです。
Apple Insiderのこちらのビデオで「高効率」と「互換性優先」の比較画像が紹介されています。
0:55あたりで撮影した画像の比較が行われていますが、どの画像でもJPEGの方がディテールの描写に優れています。動画内でも「HEIFはとくに暗所でのディテールが失われている」とコメントされています。
また、動画内ではHEIFをiPhoneの外の環境で使う場合の注意や制限についても述べられていて、たとえば、iPhoneからMacなどにAirDropで送信するときに、「写真」アプリの設定によってHEIFのまま送信されるかJPEGに変換して送信されるかが異なることや、USB-LightningケーブルでMacに取り込んだHEIFフォーマットの写真も、Macの「写真」アプリからMacのファイルシステム上にコピーするとJPEGに変換されることなどが紹介されています。
このような変換が行われると、もともと画質が控えめのHEIFに変換が施されるわけですから、画質はさらに悪化するはずです。
HEIFのファイルサイズの小ささは圧倒的なので、ストレージへの負担が小さくて有り難いのですが、画質を犠牲にしたくない場合は「互換性重視」を選んでおくのが無難だと思います。
リンク:iOS 11(Apple)