富士通クライアントコンピューティングから、国内初の子供向け14型ラップトップPC「LIFEBOOK LHシリーズ」が発表されました。
ハードウェアとしては1万9,800円くらいで買えそうなスペックですが、公式サイトや家電量販店の価格は8万円オーバー。これは苦戦必至です。
はじめての「じぶん」パソコン LIFEBOOK LHシリーズの概要
今回発表されたのは、小学生が安心して利用できることを念頭に設計・開発されたラップトップPCで、主な仕様は次のとおりです。
LH55/C2 (2-in-1モデル) |
LH35/C2 (ラップトップモデル) |
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OS | Windows 10 Home 64bit | Windows 10 Home 64bit |
CPU | Intel Celeron 3865U | Intel Celeron 3865U |
GPU | Intel HG Graphics 610 | Intel HG Graphics 610 |
RAM | 4GB | 4GB |
ストレージ | 約128GB | 約128GB |
ディスプレイ | 14インチ、1366 x 768ピクセル タッチ操作対応 |
14インチ、1366 x 768ピクセル |
サイズ・重量 | 338.0 x 247.0 x 24.7mm、約1.93g | 338.0 x 247.0 x 24.7mm、約1.75kg |
その他 | タブレットモード対応 タッチ操作対応 |
CPUがCeleron、ストレージは128GB止まり、ディスプレイ解像度も低く、2018年に発売されるPCとしては最低レベルのスペックと言えます。子どもたちが大好きなMinecraftもまともに遊べるかどうか。
また、落下や衝撃への耐性を上げるためとはいえ、重さが1.75~1.93kgもあるので、小学生が毎日持ち歩くには重すぎるように見えます。学校に持っていくわけではないのでしょうか?
2020年からスタートする、小学校のプログラミング教育必修化を始めとした教育のICT化を見据えて、小学生用のはじめての「じぶん」専用パソコンとして開発されたそうですが、このスペックでは2年後に使い続けられるかどうかも怪しいです。
ちなみに、このモデルと同じCeleron 3865Uを採用したPCのGeekbenchスコアはおよそ2200/3500(シングルコア/マルチコア)といったところ。
Surface ProやSurface Laptopの最下位モデル(Core m3-7Y30モデル)がおよそ3000/5800近辺、iPad Pro(2017年)が4000/9400あたり、iPad(2018年)でも3000/5000くらいなので、これらのどれよりもかなり低い値です。
SurfaceとiPad ProはキーボードをセットにするとLIFEBOOKよりも少し高くなりますが、CPU以外のスペックが段違いに優れているので、コストパフォーマンスでは比較になりません。iPad(2018年)は言わずもがなです。
なお、FMVを買うと「FMV まなびナビ」というオンラインサービスを利用できますが、別途料金が発生する有償サービスなので、前記の実売価格には含まれません。
iPadやSurfaceの方がいいのでは?
IT機器の教育向けの活用例としては、Appleの取り組みは見逃せません。
「生意気で気に入らない」と一部で難癖をつけられていたiPad Proの女の子や…
みんなで宿題を片付ける新型iPadの少年少女の方が楽しそうだし、勉強も身になりそうです。
プログラミングだって、AppleのSwift Playgroundsから始めれば、無料で相当高度なことまでやれます。小学生でも読める解説書もすでに出ています。
また、どうしてもWindowsじゃなきゃ心配だという場合も、Surfaceシリーズのどれかを買った方がずっとマシじゃないでしょうか。
リンク:Surface Pro + Signature タイプ カバー同梱版(マイクロソフトストア)
リンク:Surface Laptop(マイクロソフトストア)
前述のとおり、コストパフォーマンスではiPadシリーズやSurfaceが「じぶん」パソコンを上回っています。また、これらには余計なAIアシスタントが入っていないので、変な癖がつかなくて良いというものです。
だいたい、プログラムコードを書かせようというのなら、ディスプレイの解像度は高いに越したことはありませんし、書いて→動かして→直してを繰り返すプログラミングの作業をスペックの低いPCでやらされるのはただの苦行です。
「小学生なんだからこの程度のスペックで十分だろ」と言わんばかりの侮りが、「じぶん」パソコンの運命を決めることになりそうな気がします。
LIFEBOOKから選ぶなら、断然持ち運びが苦にならないLIFEBOOK UHシリーズでしょう。
といったわけで、お子様に買い与えるのなら、SurfaceやiPadシリーズの方が良さそうだという話でした。
リンク:LIFEBOOK LHシリーズ(富士通 WEB MART)
リンク:LIFEBOOK UHシリーズ(富士通 WEB MART)
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