ハーマンミラーのアーロンチェアやオカムラのコンテッサなど、機能豊富なタスクチェアを使うと、デスクワークの快適さがたいへん向上するのですが、いかんせんお値段が高い。
で、本格的なタスクチェアほど高価ではなく、機能も豊富そうなゲーミングチェアをタスクチェア的に使えないかと思ったりするわけですが、けっこう重大な注意点があります。
タスクチェアとゲーミングチェアのわりと重大な違い
まず、こちらの動画をご覧ください。
オカムラ コンテッサ セコンダの操作方法を紹介する動画ですが、背もたれのリクライニングはフリー(体重のかけ具合で前後にグラグラ移動できる状態)と固定(特定の角度から動かなくする状態)の両方を選べます。
前者の状態にしておくと、作業中に画面に近づきたいときは背もたれを手前に、キーボードを操作するときは中くらいの位置に、腕組みして考え事をしたいときは後ろに、といった移動をレバー操作なしで行えます。
背もたれが戻る強さは別途調節できるので、うまく調整しておけば、角度を変えるのも維持するのもとくにストレスなく行えます。
ポイントは、座面の角度を維持したまま、背もたれの角度だけを変えられるところです。
次にこちらの動画。ゲーミングチェアです。
座面の右にあるレバーを引くとロックが解除されて背もたれの角度を変えられます。
しかし、レバーから手を離すと背もたれはふたたびロックされるので、コンテッサ セコンダのような使い方はできません。
同じ動画の少しあとの方。
角度を固定しないリクライニングもできるように見えますが、ここでは座面と背もたれの角度が維持されたまま、全体が前後に傾く動きをしています。
動画でもわかるとおり、この方式では深くリクライニングしたとき、座っているお兄さんの足は床から離れてしまいます。足が床から離れると背もたれに体重を乗せるのが難しくなり、リクライニングの角度をうまく調節できません。
ゲーミングチェアのリクライニング機構は多くがこのタイプで、手を使わずにちょうどいい角度にリクライニングしたいという場面では、タスクチェアのほうがずっと使いやすいです。
デスクワークを快適に行おうとするとき、この違いはけっこう大きいと思いますので、ゲーミングチェアをタスクチェア的に使おうと考えている方はご注意を、という話でした。