Windows 10 Mobileの新たなフラッグシップになりそうな HP Elite x3 のことを調べるためにHPのサイトをうろうろしていて、超カッコいいPC「HP Spectre 13 x360 Limited Edition」を見つけてしまいました。
ダークトーンのボディの断面が銅のような赤っぽい金属色になっている、PCとしてはあまり見かけない色使い。高級文具のような佇まい。
HP Spectre x360 Limited Editionはとりあえず見た目から入りたい
HPが昨年12月に発売したHP Spectre 13-4100 x360 Limited Editionは、昨年のMobile World Congressで発表された13インチ2-in-1デバイス「HP Spectre x360」のCPUを最新の第6世代 Intel Coreプロセッサーに置き換え、Bang and Olufsenのデュアルスピーカーを搭載して、デザインを専用のダークトーンのものに変更したブラッシュアップ・モデルです。
基本的な機能はベースとなったSpectre x360から大きな変化はありませんが、マットブラックのアルミシェルの断面をカッパー(銅)色にしたデザインがとても上質です。
HPは「高級オーディオを彷彿させるカラーリング」と言っていますが、ガチの高級オーディオではあまりこういう配色は見られないように思います。
どちらかといえば、エグゼクティブ男性向け雑誌で見かける書斎のシブいデスクに置いてある高級文具とか、そういう感じが近いです。
ボディはアルミの削り出しです。
Spectre 13 x360 Limited Editionの仕様
Spectre 13 x360 Limitedの主な仕様は次のとおりです。
参考のためSurface Pro 4(Core i5、8GB/256GBモデル)、MacBook Pro Retina 13インチ(Core i5、8GB / 256GBモデル)と比較します。
Spectre 13 x360 LE | Surface Pro 4 | MacBook Pro Retina | |
---|---|---|---|
OS | Windows 10 Home | Windows 10 Pro | Mac OS X |
CPU | Intel Core i5-6200U | Intel Core i5-6300U | Intel Core i5-5257U |
メモリー | 8GB | 8GB | 8GB |
ストレージ | 256GB | 256GB | 256GB |
ディスプレイ | 13.3インチ、1920 x 1080ピクセル | 12.3インチ、2736 x 1824ピクセル | 13.3インチ、2560 x 1600ピクセル |
タッチスクリーン | ○ | ○ | – |
カメラ | フロント:フルHD、リア:なし | フロント:500万ピクセル、リア:800万ピクセル | フロント:720p HD、リア:なし |
無線LAN | IEEE 802.11a/b/g/n/ac | IEEE 802.11a/b/g/n/ac | IEEE 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Bluetooth v4.0 | Bluetooth v4.0 | Bluetooth v4.0 |
外部端子 | USB3.0 x 3、HDMI、Mini DisplayPort、ヘッドフォン・マイク(兼用) | USB3.0、Mini DisplayPort、ヘッドセット | USB3.0 x 2、Thunderbold 2 x 2、HDMI、ヘッドフォン |
カードスロット | SDカードスロット | microSDカードスロット | SDXCカードスロット |
ソフトウェア | Microsoft Office Home & Business Premium プラス Office 365 サービス(Officeなしも選択可) | Microsoft Office Home & Business Premium プラス Office 365 サービス | Pages/Numbers/Keynote等を内蔵 |
バッテリー | 約12時間45分 | 約9時間 | 10時間(ネット閲覧)~12時間(ムービー再生) |
サイズ ※1 | 326 x 219 x 15.5-17mm | 292.1 x 201.4 x 8.4mm(295 x 207.5 x 13.3mm) | 314 x 219 x 18mm |
重量 ※1 | 約1.45kg | 約786g(1.08kg) | 1.58kg |
価格 ※2 | 162,864円 | 176,184円 | 186,624円 |
※1:カッコ内はタイプカバー装着時
※2:価格は税込。Spectre/SurfaceはOffice込み。現在実施中のキャンペーン(値引き、キャッシュバック等)を適用。Spectreはスタイラス・ペンなしの価格。Surfaceはタイプカバーなしの価格。
上記各モデルのGeekbench 3の値はおおよそ次のとおりです。
Spectre 13 x360 LE | Surface Pro 4 | MacBook Pro Retina | |
---|---|---|---|
シングルコア | 2,600~2,800 | 2,900~3,100 | 2,900~3,000 |
マルチコア | 5,700~5,900 | 6,200~6,400 | 6,100~6,300 |
- 処理能力はSpectreがやや劣るものの似たり寄ったり。
- ディスプレイの解像度はSpectreが見劣りする。
- Surfaceのみリアカメラあり。
- SpectreはOSがHomeエディションだが、Officeなしを選べる。
- Spectreの価格は他より2~3万円安い(Surfaceはタイプカバーありの場合)
どの機種も価格なりのスペックになっていて、用途やデザインの好みでどれを選んでも得も損もしない感じです。
Spectre 13 x360 Limited Editionの4つの利用スタイル
Spectre 13 x360のヒンジは機種名のとおりほぼ360度可動のもので、どの位置に固定するかで4つの利用スタイルを選べます。
ノートブックモード
一般的なラップトップPCのように手前にキーボード、奥にディスプレイというスタイルです。
上の写真ではわかりづらいですが、Spectre x360のタッチパッドはバカでかいです。
(写真はLimited Editionではない通常版のものなので色が違います)
幅がキー7つ分、高さがキー4つ分くらいあります。
Windows 10では3本指のスワイプを使う場面もあるので、大きなタッチパッドはありがたいです。
キーボードの天面もアルミ合金でできているので、質感や剛性も安心です。
タブレットモード
ヒンジを全開してキーボードをディスプレイの裏側までぐるっと回すことで、1枚のスレートのようにしてタブレット的に使うスタイルです。
Windows 10のContinuum(コンティニュアム)に対応していて、タブレットスタイルにするとWindowsのUIが自動的にタッチ操作に最適化されたタブレットモードに切り替わります。
スタンドモード
タブレットモードからヒンジを少し戻して、キーボードの天面を下にして使うスタイルです。
動画を見るときなど、本体をあまり操作しなくて良いときに適しています。
キーボード側全体がデスクやテーブルに接しているので安定する反面、画面のタッチ操作によってヒンジの角度が変わってしまう場合があります。
タッチ操作をする場合は次のテントモードがおすすめです。
テントモード
スタンドモードと同じようにヒンジを270度以上開いた状態で、キーボードの下端とディスプレイの上端を脚にして使うスタイルです。
画面をタッチしてもヒンジの角度が変わりづらいので、キーボードは必要ないけれど操作は必要という場面で使うのに都合が良いです。
見た目で選んでも全く問題なし
その他に気に入ったところとして、HPのロゴが例の○の中に「hp」と書かれているイカさないやつではなくて、「HEWLETT – PACKARD」のレタリングになっている点があります。
HPのPCというと、そこそこの値段で高性能のものを買えるけど、見た目はゴツいし、プラスチッキーなべこべこボディだし、ACアダプターはレンガみたいに巨大だしで、会社のデスクに据え置きする場合だけ選択肢に入るPCというイメージでした。
Spectre 13 x360 Limited Editionは、アルミボディとクールな色使いだけでなく、上記のロゴのような細かな部分にまで気を配って、値段相応の質感を出すことに成功しています。
上で比較したSurface Pro 4やMacBook Pro Retinaに対して画面解像度やプロセッサーパワーで若干劣る部分はありますが、それも価格差の範囲内ですし、絶対値として見れば通常の用途で不足を感じる場面は考えられない程度のスペックなので、見た目の好みだけで選んでしまっても全く問題ありません。
持つ喜びを感じられるPCはあまり多くありませんが、Spectre 13-4100 x360 Limited Editionはその数少ない1台だと思います。
HP Spectre 13 x360 Limited Edition の詳細(日本ヒューレット・パッカード公式)