バイクには良い季節になりました。
ただ乗ってるだけでも楽しいし、行く先々のおいしいものを食べて、温泉にも入れるし、ついでにキャンプなんかしたらもう最高です。
さて、バイク専用のカーナビというものがありますが、ベラボーに高いのが難点です。
そこで激安のスマホをナビとして活用してはどうかという提案です。
バイク専用カーナビは高い
バイクは突然雨に降られたり、つねに周りの車やバイクの排気ガスや埃にさらされていたり、振動が大きかったりと、カーナビのような電子機器には辛い条件が揃っています。
とくに防水・防塵に関しては万全の対策がされていないと、高速道路のような簡単に停まれないところで雨にでも降られたら一撃で壊れてしまいます。
こういった点に配慮されたバイク専用のカーナビというものが売られていますが、難点はその価格です。
大手のバイクメーカーで純正オプションとして扱われることの多いGarminのZUMO 660は9万円近くします。
ホンダ純正 Gathers M ナビゲーションG3(ZUMO660:2015年モデル)
そんなの誰が買うんだろうと不思議ですが、車種ごとに最適化された取り付け金具などが充実していて、私もお金があれば買っちゃうかもしれない魅力があるにはあります。
この他には、聞いたことのないメーカーの製品がいくつか見つけられますが、評価は良いものでも「この値段なら納得」という条件付きのものが多くて、ちょっと手を出すのをためらってしまいます。
スマホをカーナビにする手もありますが…
最近は専用のカーナビを買わないで、普段使っているスマホをバイクに取り付けてカーナビとして使うこともできます。
専用のアプリが必要ですが、「Yahoo!カーナビ」のように無料で十分な機能を持つものもあり、バイク用のカーナビ専用機を買うのと比べて経済的な負担は非常に小さいです。
バイクへの取り付けにはこういったホルダーや。
こういった防水ケースを使います。
むき身で取り付けるホルダーは雨や埃に対して無力なので、ちょっとしたことでスマホが壊れてしまうリスクがあります。
一方、防水ケースは直射日光にさらされると内部の温度がガンガン上がるのと、スマホ自身が発する熱を逃がす術がないのとで、晴天時に長時間使うのには向きません。
熱くなりすぎるとスマホは自動的にスリープしてしまうし、そうならなくてもバッテリーやその他の電子部品へのダメージは大きそうです。
また、もっと大きな問題として、転倒時にスマホが壊れて連絡手段がなくなる確率が高くなることが挙げられます。
めったに車の通らない人里離れた山の中で動けなくなって連絡も取れないとなると命にかかわります。
なので、普段使いのスマホをそのままバイク用のカーナビとして使うのは、あまり良い策ではありません。
激安防水スマホを使おう
少し前にAKIBA PC Hotline!にこんな記事が出ていました。
AKIBA PC Hotline! 「“全部入り”の5インチフルHDスマホが税込8,980円で大量販売中 」
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/wakiba/find/20160409_752443.html
8,980円で売られているスマホというのはdocomoの「ELUGA X P-02E」で、Android 4.1を搭載した防水スマホです。
アキバまで行けない場合も、少しだけ高くなりますがAmazonなどで手に入るようです。
これに格安のデータ専用SIMを組み合わせれば、バイク用ナビ専用機として使えるんじゃないか?!
ELUGA X P-02Eはdocomoの機種なので大半のMVNOのSIMが使えます。ナビアプリの通信容量はたかが知れているので、小容量でなるべく安く使えるSIMを探したところ、So-netの「0 SIM」というのが見つかりました。
So-net 「0 SIM」
http://lte.so-net.ne.jp/sim/0sim/
毎月500MBまでの通信を無料で行えます。データSIMならユニバーサルサービス料も掛からないので、本当に0円です。(利用開始時の事務手数料3,000円+税は必要です)
こちらの記事によると、正午に都心を出発し、鎌倉まで行って、暗くなった頃に都心に戻ってくるという行程で、データ通信量は80MBだったそうです。
OCTOBA 「Yahoo!カーナビ : ホントに全部無料で使えるの!?「Yahoo!カーナビ」の実力を試すべく鎌倉まで小旅行してきました!」
http://octoba.net/archives/20140806-android-app-yahoo-navi-347240.html
これなら毎週末に日帰りで遠出しても500MBで足りるんじゃないでしょうか。つまり維持費0円も夢じゃない。
スマホのナビアプリの良いところは、いつも最新の地図をもとにナビゲーションしてくれるところと、オンラインで取得した渋滞情報をルートに反映させてくれるところです。
激安の防水スマホと「0 SIM」を手に入れれば、イニシャルコストを安くでき、維持費もほとんどかからず、事故などで壊れても普段使いのスマホは温存できるという、良いことずくめのバイク・ナビ環境が作れそうです。
ちなみに、バイクの場合はナビの音声案内をBluetoothで飛ばして、ヘルメットに内蔵したヘッドセットのスピーカーで聞きます。運転中に画面をゆっくり見ている暇はないので、音声案内は必須です。
私はSENAのSMH10というヘッドセットを使っていますが、動作は安定しているし、高速道路でもちゃんと聞き取れる音量が出るし、グローブをした手でも操作しやすいしと、とても満足しています。
スマホのナビアプリの注意点など
スマホのナビアプリを使うときに注意すべき点があります。
まず、電波がないところでは使えません。
あらかじめ地図をスマホにダウンロードできるオフライン型のアプリもありますが、ルート検索はオンラインでなければできないようで、オフラインでは使い勝手が大きく制限されます。
次に、経由地をたくさん設定して編集するなど、細かい操作には向きません。
経由地の設定はできますが、あとで順序を入れ替えたり、案内中に経由地をスキップしたりといったことができない場合や操作が面倒な場合が多いので、2点間の最短経路を検索して素直にそのルートに従うという用途に限定して使うのが良いでしょう。
というわけで、バイク用のナビには激安の防水スマホと「0 SIM」の組み合わせが安くて便利なんじゃないかという提案でした。