東プレの高級キーボード「REALFORCE91U」を買いました。
REALFORCEシリーズは静電容量無接点方式のセンサーを採用したPC用キーボードで、キーのセンスのために電極を使わないので機械的な構造がシンプルになっていて、そのおかげでキーを押し下げたときの荷重変化がなだらかで、とにかく快適に入力できます。
私が買ったのは小指で押すキーの荷重が小さくなっている変荷重タイプ。同じ静電容量無接点方式のHappy Hacking Keyboardとはまた違ったキータッチです。
とにかく快適な打ち心地
REALFORCE91Uの打鍵感は一言で言うと「なめらか」です。
固いとか重いといった感触がまったくなく、ひたすらスムースにタイプできます。
Happy Hacking Keyboard Professional JPのコリコリとコシのある打ち心地もまた快適で心躍るものですが、REALFORCEのそれはどちらかというとキーボード自身が主張しすぎない、キーボードの存在を忘れさせるような感触で、長時間使う仕事用の道具としてはREALFORCEの方に好感が持てます。
[Ctrl]キーを多用する私の打ち方では左手の小指に負荷が掛かるのですが、変荷重仕様のおかげで[Ctrl]キーが軽く押せるため、長時間タイプしても疲れを感じません。キーが底打ちしたときの感触は柔らかく、音もくぐもったものであまり気になりません。
[Ctrl]や[Shift]など荷重が軽く設定されている大き目のキーを放したときに若干カチャカチャした音が鳴るので、オフィスなどで近くに人がいる状況では少し気になる場合があるかもしれません。
(といっても、Dellのガチャガチャキーボードのスペースバーなんかに比べればずっとましです。)
テンキーなしのタイプでも1.2kgという重い本体のおかげで、ガシガシ入力しても動いたりする心配がありません。
キーの配列は真っ当なもので、ヘンな場所に移動されているキーがないのでストレスは皆無です。
あと、Nキーロールオーバー(複数のキーが押された状態でも、ちゃんと押された順に認識される機能)に対応しているので、高速にタイプしたときにも誤認識がありません。私は1分間に200キーくらいしか打てませんが、それくらいの速度ではびくともしません。
日本語キーボードの良いところ
さて、REALFORCE91Uは日本語配列のキーボードです。
私は日本語配列のキーボードを好んで使いますが、それはスペースバーの左右に[無変換]と[変換]のキーがあるからです。
Macのキーボードにはスペースバーの左右に[英数]と[かな]のキーがあって、[英数]を押すと日本語入力がオフに、[かな]を押すとオンになるのですが、この仕様がめちゃくちゃ快適なのでWindowsでも同じ動きをさせるために[無変換]と[変換]を使うのです。
設定は簡単で、IME(Microsoft IMEでもGoogle日本語入力でもなんでもいいです)の設定画面で[変換]に[IME-オン]、[無変換]に[IME-オフ]を割り当てるだけです。
こうしておくと、日本語を入力したいときには無条件に[変換]を一度押してから入力すればいいし、アルファベットを入力したいときには[無変換]を押してから入力し始めればいいので、モードを間違えて入力して、削除して入力し直しという事故がなくなります。
常に入力モードを意識して[半角/全角]キーでトグルするのって実はけっこうストレスになります。また、[無変換][変換]キーを使えば入力モードを変えるのに小指を伸ばす必要がなく、ホームポジションで左右の親指で操作できるようになるので、操作が速くなります。
ぜひ、[無変換]と[変換]でIMEをオフ/オンする操作を試してみてください。
[Ctrl]キーの位置は変えたほうが使いやすい
Windowsでは[Ctrl]キーを多用します。一日にいったい何度コピー(Ctrl+C)やペースト(Ctrl+V)やアンドゥ(Ctrl+Z)をすることか。
私の場合、Emacsライクなキーアサインを使うので、テキストを打つときは毎秒1回くらいの頻度で[Ctrl]キーを押しています。
REALFORCEシリーズでは一般的なキーボードと同じく[Ctrl]キーがキーボードの左下隅に追いやられています。
こんな場所のキーを毎秒押していると小指の付け根が痛くなってしまうので、[A]の隣にある[Caps Lock]キーに[Ctrl]の役目を割り当てて使っています。
PCを自分専用に使える場合はレジストリーでキーアサインを変えてしまうのが確実です。
方法はこちらのサイトにわかりやすく解説されています。
ASCII.jp x デジタル 「CtrlとCapsを入れ替え! Windowsのキー配列をカスタマイズ」
http://ascii.jp/elem/000/000/927/927191/
少し前の記事ですが、Windows 10でもしっかり機能します。
総じて満足度高め
東プレ REALFORCEシリーズはPC用キーボードとしては破格の高値で売られています。
高級キーボードとしてはCherry社のMXスイッチを使ったメカニカルキーボードもよく知られていて、こちらもなかなかの使い心地ですが、価格的にはREALFORCEシリーズやHappy Hacking Keyboardシリーズの方が2倍くらい高いです。
REALFORCEシリーズは安いものでも1万円台後半、高いものになると3万円近くします。Happy Hacking Keyboardも高いものは3万円弱です。
このように非常に高価なREALFORCEシリーズですが、大量の文章を書いたり、ソースコードを入力したりと、一日中キーボードを打ち続けるような仕事をされている方にとっては、十分値段に見合う価値のあるものだと思います。
見た目はそこらにあるキーボードと何も変わらず、というか、大手メーカー製のPCに同梱されているちょっとデザイン性の高いキーボードなどと比べると普通すぎて面白味の欠片もないものですし、特別な機能がついているわけでもありませんが、こと気持ちよく入力することにかけてはこれ以上のものはなかなか無いと思わせる快適さを持っています。
デスクトップPC用のキーボードとしてだけでなく、ノートPCのキーボードでは飽き足らない方のストレス解消のためにも、非常におすすめできる逸品です。
本気出してキー入力しなければならないお仕事の方はきっと満足できると思います。
以上、東プレ REALFORCE91Uを買ってうれしすぎるという話でした。