Computex Taipei 2016でASUSがいろいろ発表しまくっています。
ZenFone 3シリーズや謎のロボットZenboも気になりますが、ここではMicrosoft Surface Pro 4のライバルになりそうなTransformer 3 Proを取り上げます。
Surface Pro 4を研究し尽くして作られたTransformer 3 Proの魅力とは。
ASUS Transformer 3 Proの概要
Computex Taipei 2016で行われたASUSの「Zenvolution」というイベントで、2-in-1デバイスの上級機「Transformer 3 Pro」が発表されました。
発表の模様はこちら。29分あたりからです。
おじさん(ASUSのジョニー・シー会長)の絶叫がやかましいので、音は小さめがおすすめです。
プレゼン全体を通して比較されているMicrosoft Surface Pro 4とスペックを並べてみます。
ASUS Transformer 3 Pro(Core i7モデル) | Microsoft Surface Pro 4(Core i7モデル) | |
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CPU | Intel Core i7(詳細不明) | Intel Core i7-6650U |
GPU | (不明) | Intel Iris Graphics 540 |
RAM | 最大16GB | 8GB / 16GB |
ストレージ | 最大1TB SSD(PCIe) | 256GB / 512GB SSD(PCIe) |
ディスプレイ | 12.6インチ、2880 x 1920ピクセル、275ppi | 12.3インチ、2736 x 1824ピクセル、267ppi |
タッチ&ペン入力 | 対応 | 対応 |
カメラ | フロント:解像度不明(Windows Hello対応)、リア:13Mピクセル | フロント:5Mピクセル(Windows Hello対応)、リア:8Mピクセル |
インターフェース | USB 3.1 Type-C(Thunderbolt 3対応) x 1、USB3.0 Type-A x 1、HDMI x 1 | USB 3.0 Type-A x 1、Mini DisplayPort x 1 |
メモリーカードスロット | microSD | microSD |
サイズ | 本体厚さ8.35mm(その他不明) | 約292.1 x 201.4 x 8.4(本体のみ)~13.05(タイプカバー装着)mm |
価格 | 999ドルから | 23万1,984円 ~ 31万2,984円 |
その他 | Harman Kardonスピーカー採用、外部グラフィックスボード対応 | – |
ポイントは次のとおりです。
- CPUは上位モデルでCore i7を採用。モデルナンバーは不明。
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RAMは上位モデルで16GB。
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ストレージは上位モデルで1TBのSSDを採用。Surface Pro 4の上位モデルより大容量。
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ディスプレイはSurface Pro 4よりやや大きく(12.6インチ vs 12.3インチ)、ピクセル密度も高い。色再現域も広い。
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リアカメラのピクセル数はSurface Pro 4より多い(13Mピクセル vs 8Mピクセル)。
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USB 3.0 Type-C(Thunderbolt 3対応)を採用。USB 3.0 Type-Aポートも装備。
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本体サイズの詳細は不明。厚みはSurface Pro 4よりやや薄い(8.35mm vs 8.4mm)
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価格はSurface Pro 4(Core i5/4GB/128GBモデル)のアメリカ価格と同じ999ドルから。
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ROG XG Station 2というドックで外部グラフィックスボードを接続可能。NVIDIA GeForce GTX 1080も利用可能。
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スピーカーにHarman Kardonを採用。
※Surface Pro 4の厚さはプレゼンでは8.45mmとされていますが、Microsoftストアの仕様では約8.4mmとなっているのでそちらを採用しています。
Surface Pro 4の弱点を突く渋い仕様設定
上の仕様比較を見ると、Transformer 3 Proの基本仕様(CPU、RAM、ストレージ、ディスプレイ)はSurface Pro 4と大差ないように見えます。
価格もSurface Pro 4とそれほど差がない設定になりそうです。
大きな違いは、外部インターフェース(兼 電源ポート)にUSB 3.1 Type-Cを採用したことと、外部グラフィックスボードを接続できるようにしたことです。
USB 3.1 Type-Cポートを採用
Surface Pro 4では専用の電源ポート 兼 ドック接続ポートがありますが、Transformer 3 Proではそこに標準規格であるUSB 3.1 Type-Cを採用したことで、今後登場することが見込まれるUSB Type-C対応の周辺機器を漏れなく利用できますし、電源に接続していないときにはUSBポートが1つ余分に使えることもうれしいです。
外部グラフィックスカードに対応
グラフィックスの弱さはSurfaceシリーズ共通の弱点で、負荷の高い3Dグラフィックスのゲームを楽しみたいユーザーはSurfaceのほかにデスクトップPCを用意するなどしなければなりませんでした。
Transformer 3 Proには高性能のグラフィックスボードを取り付られるROG XG Station 2というオプションが用意されています。
これを使えばTransformer 3 Proは、昼間は仕事用や勉強用として持ち運ぶ極薄の2-in-1に、夜は自宅で使うゲーミングPCにと、使い方が広がりそうですし、2台買うよりも安上がりかもしれません。
ROG XG Station 2にはGeForce GTX 1080も搭載できるそうなので、この先何年かはグラフィックスボードの性能のせいで遊べないゲームはないんじゃないかと思います。
高性能スピーカーを搭載
スピーカーに良いものが使われているのも地味にうれしいポイントです。
音の出口はSurfaceシリーズと同じような狭いスリットですが、Harman Kardonの名前がついているのでそれなりの音が出てくるのでしょう。Surface Pro 4に比べて音量は4倍で、高音の再現域が5KHz延びているそうです。
Surfaceシリーズのスピーカーの音はお世辞にも良い音とは言えないもので、ASUSが音の良さをアピールしているのはSurfaceをよく研究している証拠だと感じます。
ASUS Transformer 3 Proのまとめ
ASUS Transformer 3 Proは、基本仕様もデザインも、何もかもMicrosoft Surface Pro 4を意識して作られていることが一目でわかる製品です。
後発の利点を生かして、USB 3.1 Type-Cポートを採用したり、外部グラフィックスに対応したり、スピーカーを良くしたりと、Surface Pro 4の不満なところを着実に潰してきているところに、ASUSの本気を感じます。
おそらく日本でも手に入るようになって、Surface Pro 4のライバルとして存在感を発揮することになるでしょう。
ブランド面では「Microsoft」「Surface」に見劣りする部分もありそうですが、そこを実売価格の安さで補えれば、十分勝機はあるんじゃないでしょうか。
個人的には1台で何でもこなせそうな拡張性の高さに魅力を感じます。
以上、ASUS Transformer 3 Proについてでした。
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