iPad Proを買っておよそ2か月。
事前に想定していたのと違う使い方をしている点として、ATOK PadではなくOneNoteを使っていることが挙げられます。
なぜATOK Padを使わなくなってしまったのか。
ATOK Padの弱点
iOSとハードウェアキーボードの組み合わせでは、日本語IMEが使いづらいという問題があり、その回避策としてATOK Padを使うことを想定していました。
ATOK Padはジャストシステムから発売されているテキストエディターで、日本語入力にATOK相当の変換エンジンを使えるのが特徴です。これさえあれば、iOSの日本語変換がどんなにヘボでも関係ありません。
そんなわけで、iPad Pro+ハードウェアキーボード+ATOK Padで使い始めたのですが、実際にやってみるといくつかの問題がありました。
ATOK PadはSplit Viewに非対応
iOS 9以降の新機能として、画面を分割して複数のアプリを使えるSplit Viewというものが追加されました。
アプリがSplit Viewに対応していれば、たとえばブラウザーで情報を確認しながらテキストエディターで文章を書くような使い方ができるのですが、ATOK PadはSplit Viewに対応していません。
このため、何かを参照しつつATOK Padに文章をまとめるということができず、残念ながら非常に使いづらいです。
英数文字の入力がとても面倒
ATOK Padでの日本語入力のオンとオフの切り替えは、画面に表示されたボタンをタップして行うようになっています。どうやらキーボードの操作では切り替えできないようです。
このため、日本語文の中に英数文字を入れたい(たとえば、「iPad Pro」と書きたい)場合には、いちいち画面をタップして日本語入力をオフにして入力し、その後再度タップしてオンに戻す操作をするか、「あいぱっど」(変換)「ぷろ」(変換)のような操作をしなければなりません。
前者はキーボードから指が離れてしまうので、入力のリズムが乱れます。後者は私の場合は生理的に受け付けない操作です。
Evernoteとの同期に時間が掛かる
ATOK Padで作成したデータは、ATOK PadをインストールしたiOSデバイス上に保存するだけでなく、Evernote上に専用のノートブックを作成して保存することもできます。
しかし、ATOK PadがEvernoteと同期する間隔は最短で5分となっており、ちょっとした空き時間にATOK Padで作業してすぐにiPadをスリープ状態にしたり、アプリを終了させると、同期が間に合いません。
同期の間隔をもっと短く設定できるようにするなどしてくれると大変使いやすくなると思います。
ATOK Padのバージョンアップに期待
ATOK Padが最後に更新されたのは2014年12月。2年以上前のことです。
すでにアップデートへの情熱が失われているように見えてなりませんが、最新のOS上では変換中の文節の伸縮がうまくできないという問題もありますし、その修正と合わせて使い勝手の向上を図っていただきたいと思います。
こと日本語の入力に限っては、ATOK Padは今でもiOSでハードウェアキーボードを使うときに最高に快適なアプリなので。何卒。
リンク:ATOK Pad for iOS(ジャストシステム)