Intelプロセッサーを搭載したMacにWindowsをインストールしてWindows PCのように動かせる「Boot Camp」で、ついにMicrosoft Precision Touchpadがサポートされました。
朗報です。
Boot CampがWindows Precision Touchpadに対応
Boot Campを使うとMac(ただし、Intelプロセッサーモデルのみ)にWindowsをインストールして、まるでWindows PCのように使うことができるようになります。
VMWareやParallelsのようなmacOS上で動く仮想化環境を利用する場合とは違い、Macの処理能力を全部使ってWindowsを動かせるので、Windows用のアプリを最高のパフォーマンスで使いたいときに便利です。
Macに搭載された様々なデバイスをWindows上で動かすためのドライバー等はAppleが提供しているのですが、若干行き届かないところもあり、その一つがタッチパッドでした。
Windows Precision Touchpadに対応すると、4本指までのジェスチャーを利用できるようになり、その設定もWindows標準の設定画面でできるようになります。
これまで、Boot CampはWindows Precision Touchpadに対応していなかったので、サードパーティのドライバーをインストールして対応するしかなかったのですが、今回のアップデートでApple謹製のドライバーが提供されたということです。
Apple T2チップを搭載したMacだけが対象
Boot CampでWindows Precision Touchpadを利用できるのは、T2チップを搭載したMacだけです。
リンク:Mac 上の Boot Camp で実行している Windows でトラックパッドオプションを設定する(Apple)
T2チップを搭載したMacは具体的には次の各モデルです。
- iMac (Retina 5K, 27-inch, 2020)
- iMac Pro
- Mac Pro (2019)
- Mac Pro (Rack, 2019)
- Mac mini (2018)
- MacBook Air (Retina, 13-inch, 2020)
- MacBook Air (Retina, 13-inch, 2019)
- MacBook Air (Retina, 13-inch, 2018)
- MacBook Pro (13-inch, 2020, Two Thunderbolt 3 ports)
- MacBook Pro (13-inch, 2020, Four Thunderbolt 3 ports)
- MacBook Pro (16-inch, 2019)
- MacBook Pro (13-inch, 2019, Two Thunderbolt 3 ports)
- MacBook Pro (15-inch, 2019)
- MacBook Pro (13-inch, 2019, Four Thunderbolt 3 ports)
- MacBook Pro (15-inch, 2018)
- MacBook Pro (13-inch, 2018, Four Thunderbolt 3 ports)
概ね2018年以降に発売されたMacが対象ということになります。
M1プロセッサーを搭載したモデルはそもそもBoot Campを利用できないので対象外です。
Boot Campを使いたいなら早めにMacを買っておくべき
Macは2022年までにすべてApple Siliconに移行すると発表されていますが、その後も数年間は利用し続けることになるので、今回のようなアップデートはありがたいことです。
WindowsとMacを両方使う必要があって、仮想化環境のパフォーマンスでは不十分という場合には、MacでBoot Campを使えることはたいへん貴重だったのですが、最新モデルで利用できるのはあと1年ほどとなりました。
MacBookシリーズはこの秋にもApple Silicon化が完了しそうなので、Intel版が必要な方は早めに手にれたほうが良さそうです。