Kindle Paperwhiteマンガモデルとともにリリースされた最新のシステム・ソフトウェアは、既存のKindle各モデルでも利用できます。(無印Kindleは2014年発売モデル以降、Kindle Paperwhiteは2015年発売モデル以降のみ)
このシステム・ソフトウェアには「快速ページターン」「連続ページターン」というマンガ専用の新機能が追加されていて、この効果がすさまじいので、マンガ読みの方はすぐにアップデートすると良いと思います。
Kindleの最新システム・ソフトウェア「5.8.5」の新機能
現時点の最新のシステム・ソフトウェアはバージョン5.8.5です。
手動でアップデートする手順はこちらの記事で解説しています。
https://kiritsume.com/how-to-update-kindle-system-software-manually-2016
このバージョンの新機能として次の3点が挙げられています。
Kindle端末でマンガを読む際の機能が改善
ページを1ページずつめくる速度が速くなる「快速ページターン」と、飛ばし読みができる「連続ページターン」に対応しています。
従来、画面をタップすると一呼吸置いてから画面が描き換わっていたのが、「快速ページターン」では即座に描き換わるという印象で、Amazonの言う「30%高速化」というのはものすごく控えめな表現だと感じます。感覚的には従来の3倍速という感じ。
「連続ページターン」は画面を長押ししている間ページがどんどん進む(または戻る)という動作ですが、途中のページも飛ばさずに描かれていますし、解像度が下がっている様子もありません。
速度はページの先読みができているかどうかで違うようで、先読みが効いているときは1秒間に11ページくらい、効いていないときでも1秒間に3ページ強表示されます。(いずれも手元の端末での実測値)
これらの機能を実現するためにコンテンツ側にも何かの細工が入っているようで、システム・ソフトウェアをアップデートしただけの状態で、すでにダウンロード済みのマンガを開いたときには、これらの機能の効果は感じられませんでした。(連続ページターンは動作すらしなかった)
コンテンツをKindleからいったん削除し、再度ダウンロードし直すことで動作するようになるようなので、「ぜんぜん速くなってない」という方はコンテンツの再ダウンロードを試すと良いと思います。
「設定」メニューの改善
Kindleの設定メニューが見やすくなっています。
ごちゃごちゃ感がなくなったのが好印象です。
「マイライブラリ」の改善
コンテンツは「マイライブラリ」上で従来どおり「すべて」と「ダウンロード済み」の2種類に分類されています。
これまでは、Kindleに格納されているAmazonからダウンロードした以外のコンテンツは「すべて」の分類にだけ表示されていましたが、今回のアップデートで「すべて」と「ダウンロード済み」の両方に表示されるようになりました。
「ダウンロード済み」が端末に格納されている(=すぐに読める)コンテンツということになり、非常にわかりやすくなったと思います。というか、これまでがおかしかった。
マンガ機能に関するその他のこと
手元のKindleシリーズのうち、Kindle Oasisと第7世代Kindle(無印)のシステム・ソフトウェアをアップデートしてみてわかった、マンガ機能に関することをメモしておきます。
「連続ページターン」は通常の書籍では効かない
画面を長押しすることで飛ばし読みができる「連続ページターン」機能はマンガ本を開いているときにしか動作しません。
文字主体の通常の書籍の場合は、これまでどおり文字列の選択動作となり、辞書やWikipediaが表示されます。
「快速ページターン」の方は、もともと文字主体の書籍はページ送りが遅くなかったので、効いているのかどうかわかりません。いずれにせよ速いです。
Kindle Oasisの物理ボタンを長押ししても「連続ページターン」は動作しない
Kindle Oasisにはページ送り用の物理ボタンがありますが、マンガを開いた状態でこのボタンを長押ししても、「連続ページターン」は動作しません。1ページ送って終わりです。
これは非常に惜しいです。
Kindle Oasisのボタンに長押しを認識する仕組みがないのかもしれません。なんとかならないものか。
なお、「快速ページターン」の方は物理ボタンを使った場合でも効きます。
マンガだけでなく雑誌やムックでも「連続ページターン」「快速ページターン」できる
「連続ページターン」「快速ページターン」はマンガでなくても絵や写真主体のコンテンツなら利用できるようです。
手元にあった旅行ガイド系のコンテンツをダウンロードし直して試してみましたが、「連続ページターン」「快速ページターン」ともに動作しました。
雑誌も無料のもの(『ダ・ヴィンチ お試し版 2016年11月号』)をダウンロードして試してみましたが、ちゃんと「連続」「快速」できました。
無印Kindleでも十分に速い
今回、手元のKindleシリーズのうち最も発売時期が早い第7世代Kindle(無印)のシステム・ソフトウェアをアップデートして試してみましたが、この機種でも「連続ページターン」「快速ページターン」の効果は十分に発揮されています。
無印Kindleは解像度的にマンガ読みには適さないのですが、速度面では十分なパフォーマンスを持っていることがわかります。
マンガ・雑誌読みの方にはアップデートをおすすめします
以上、Kindleのマンガ機能に関するアップデートについてでした。
Kindleの新しいシステム・ソフトウェア、高速化に関しては看板に偽りないどころか宣伝が控えめすぎると感じるほどに効果があります。
マンガや雑誌を読む機会の多い方は目いっぱい効果を体感できると思うので、対象機種をお持ちならアップデートしてしまって良いのではないでしょうか。
リンク:Kindle Paperwhite Wi-Fi、ブラック/ホワイト
リンク: レビューを見る
Kindleシリーズのレビュー記事をまとめてあります。よろしければどうぞ。
また、Kindleシリーズの本体とオプションについては下のページにまとめてあります。レビューへのリンクもありますので合わせてご覧ください。