31.5インチ/4K解像度のディスプレイを、同じ31.5インチ/WQHD解像度のディスプレイに買い換えて、そろそろ1か月がたとうとしています。
不満はある。けれど慣れた、という話。
同じサイズで4KからWQHDに買い換えて起こること
約1か月前に私が買ったWQHDディスプレイはこちら。
その前に使っていたのは同じサイズで4K解像度のLG製。こちらがほぼ同等品です。
4Kの解像度は3840 x 2160ピクセル、対するWQHDは2560 x 1440ピクセルです。
31.5インチの場合、それぞれのピクセル密度は140ppiと93ppiで、WQHD側から見て約50%もの差があります。
ちなみに、先日発売されたiPhone 12のディスプレイのピクセル密度は460ppiなので、最新のスマホとは全く土俵が違います。
では、140ppiと93ppiの違いは実際の見た目にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
こちら、93ppiの画面でとあるウェブサイトを表示してその一部を拡大したものです。
文頭の「初」という文字の幅が約4.1mmになるくらいのサイズで表示されています。
このクォリティ、画面から70センチほど離れて見ても、斜め線にぎこちなさを感じるレベルです。
もう一例。もう少し小さな文字で表示される、当サイトの記事一覧のページを表示するとこうなります。(一部加工しています)
このサイズになると小さいほうの文字(漢字1文字の幅3mmほど)は、読めなくはありませんが、一部が潰れているのがわかります。
4Kディスプレイはもう手元にないので、4Kの場合の例をお見せできませんが、このような事象が気になることはありませんでした。
というように、大画面かつWQHD解像度のディスプレイは主に文字品質にはっきりわかるほどの問題が生じます。
なお、映像(動画・静止画とも)も品質低下しているはずですが、そちらは不思議なほど気になりません。
YouTube動画も1440pバージョンでじゅうぶんきれいに見られるので、通信負荷的にお得です。
解像度の低さは慣れと工夫でどうにかなる
では、やっぱり4Kディスプレイに戻したいかというと、今のところそのつもりはありません。
解像度に問題があることはもともとわかっていたことです。
そのうえでハイリフレッシュレート(私が買ったモデルは最大165Hzに対応)を優先した結果こうなったということです。
現在、30インチ以上の大画面でハイリフレッシュレートに対応する、アスペクト比16:9のディスプレイでは、2560 x 1440ピクセルが最も高い解像度で、それ以上の解像度になるとリフレッシュレートはせいぜい76Hzまで落ちてしまいます。
で、WQHDのディスプレイを約1か月使った結果、次のような工夫をすれば、当分はこのまま使い続けられそうだという結論に至りました。
- 表示スケールの微調整
まず、画面全体の表示スケールを調整しました。
通常、Windows 10では表示スケールを25%刻みでしか変更できません。
しかし、カスタムスケーリングを利用してスケールを110%に設定することで、やや大きめの文字で潰れを回避しつつ、大きすぎないちょうどいいサイズにしています。
-
ClearTypeの設定
次に、文字の表示品質を改善するClearTypeの設定をしています。
-
ブラウザーのフォントの変更
つづいて、ブラウザーのフォントを変更しています。
小さな文字が潰れがちなので、丸みのあるすっきりしたフォントを選んでいます。 -
その他、アプリのフォントも適宜変更
そのほかにも、OneNoteやメモ帳のようなよく使うアプリのデフォルトフォントのサイズを少し大きめにしたり、見やすいフォントに変えたりと、気づいたところを適宜微調整するようにしています。
こうした工夫をしても、全体的な表示品質に「2000年代」を感じることは避けられません。
しかしその一方で、必要最低限の表示品質は確保できているので、このまま使い続けることに支障はありません。
30インチ以上、4K解像度、ハイリフレッシュレートという3条件を満たすディスプレイが手の届く値段で発売されるまでは、この環境をキープしたいと思います。
以上、「低解像度」ディスプレイは慣れと工夫で使いこなせるという話でした。