Windows 7で導入されたウィンドウのスナップ機能がWindows 10で地味に進化しています。
特に大画面で作業するときのストレスを軽減し作業効率をアップさせるウィンドウ・スナップ機能ですが、これまでは微妙に使いづらい場面がありました。Windows 10では改善されそうです。
ありがとうWindows 10。
そもそもウィンドウのスナップ機能とは
ウィンドウを画面の左右や上にドラッグするとウィンドウがドラッグした辺に吸い付くという機能です。こんな感じです。
2つのウィンドウを左右に画面いっぱいに並べて作業したいときに、ウィンドウを左と右にドラッグするだけで、自分でウィンドウのサイズを調整しなくてもこんなふうに並べてくれます。とても便利。
また、上にドラッグした場合はウィンドウが最大化されます。
これまで物足りなかったところ
この機能はWindows 7で「Aeroスナップ」として導入されてから、Windows 8、Windows 8.1では特に進歩しないまま現在に至っています。
たいへん便利な機能なのですが、もう一息頑張って欲しいと思うところもあります。
それは。
- 左右同じ大きさにしかできない
左に置いたExplorerから右のアプリケーションにファイルをドラッグして開き、右のアプリケーションで編集・保存する、という作業を繰り返し行う場合などは、Explorerはファイルを認識できれば良いので横幅を最小限にしてなるべく右のアプリケーションのウィンドウを大きくしたいのですが、スナップすると左右同じ大きさになってしまいます。これが不満。 -
画面の四隅にスナップできない
大きなモニターで作業するときはウィンドウを3つ・4つ開きたいこともありますが、スナップできるウィンドウは最大2つです。これも不満。 -
マルチモニターの境目にはスナップできない
マルチモニターの環境で、それぞれのモニターに別の画面を表示(デスクトップを拡張)している場合、モニターの境目にウィンドウをドラッグしてもスナップ機能は働かず、そのまま素通りして隣のモニターに表示されてしまいます。とても不満。
これらの不満がWindows 10の新しいスナップ機能では解消されています。
Windows 10では不満が全部解消されてる!
どのように解消されているのか見てみましょう。
確認したのはプレビュー版 ビルド10130です。
スナップするウィンドウの大きさを変えられる
ちゃんと隙間を埋めるようにスナップされます。完璧!
画面の四隅にスナップできる
ウィンドウを画面の四隅にドラッグすると、ちゃんと四隅にスナップされます。
すごく便利。
スナップしたウィンドウのサイズを変えて、残った隙間に別のウィンドウをスナップすることもできます。
マルチモニターの境目にもスナップできる
これまではこのようなマルチモニターの環境で右画面の左端にスナップすることはできませんでした。
ちゃんとスナップできます。
もちろん、そのままウィンドウを左にドラッグしていけば左画面に移動させることもできます。
さらに便利な変更もあります
これまで不満だった部分がすっかり解消された上に、もう一つ便利になっています。
どれが1つのウィンドウをスナップすると。「別のウィンドウもスナップするでしょ?」というように反対側にスナップするウィンドウの候補を表示してくれます。
候補の1つをクリックするとそれが空いたスペースにスナップされます。
慣れれば便利そうな予感がします。
地味な改良って大切
Windows 10はCortanaやEdgeやUWAといった大きな機能や枠組みの追加に期待が集まっていますが、毎日使う仕事道具としては地に足の着いた地味な改良はとてもありがたいです。
スナップの改良を担当したMSの中の人はもしかしたら「Cortanaやりたかったな」とか「Edgeチームいいな」と思っているかもしれないですが、私は一ユーザーとして今回のスナップ改良にはとても感謝しておりますので、これからも頑張っていただきたいと思うわけです。どうもありがとう。