個人的な自作PC熱の高まりを受けて、PCケースやパーツの話題に敏感になっています。
先日NZXTから発表されたMini-ITXケース「H1」はどうでしょうか?
NZXTのMini-ITXケース「H1」
クールなデザインのPCケースでおなじみのNZXTから、ついにMini-ITXフォームファクター「らしい」ケースが登場します。NZXT H1です。
NZXTは以前からH210/H210iというMini-ITXケースを販売していますが、あちらはサイズ的にも中身の構成的にも、Micro ATXケースをマザーボードが小さい分だけ小さくしただけという印象で、あまりスモールフォームファクター味を感じられない製品でした。
それに対してH1は、フットプリントを小さくした縦長のレイアウトで、容積としては極端に小さいわけではありませんが、Mini-ITXらしい変態的なケースに仕上がっています。
H1の最大の特徴は専用の簡易水冷ユニットが同梱されていること。
140mmのシングルファンタイプでCPUの冷却には十分使えそうです。
その他の仕様は次のとおり。
容量は13.6L。あのNCASE M1が12.7Lですから、H1がそこそこ小さいことがわかります。
GPUは厚さ2.5スロット / 長さ305mmのものまで搭載できます。(最大で305mm x 128mm または 265mm x 145mm。高さのあるGPUはフロントパネルのコネクターとの干渉するため長さに制限があるようです)
650WのSFX-Lサイズの電源も同梱されます。
349.99ドルは高いのか?
H1のお値段は米ドル価格で349.99ドル。そのまま日本円に換算するとだいたい3万8,500円ほどです。
PCケースの値段の絶対値としてはかなり高めに感じますが、スモールフォームファクター業界では標準的か、せいぜい「ちょっと高め」くらいの価格です。
たとえば、DANのA4-SFX v4.1は4万円前後。
NCASE M1の直販価格は210ドル(約2万3,100円)で別途送料と輸入消費税が必要。
Louqe Ghost S1が219ユーロ(約2万6,400円)で送料・輸入消費税別途。しかも今は買いたくてもどこにも売っていません。
で、H1ですが、349.99ドルの中には簡易水冷ユニットと電源が含まれています。
どちらも全く同じものは市販されていないのですが、たとえば簡易水冷ユニットなら同じNZXTのKraken X42が1万4,000円ほど、電源はSilverStoneのSST-SX650-Gが1万3,000円ほどしますので、ケース部分の実質価格はおよそ1万1,500円。しかもここにはPCI Expressのライザーケーブルまで含まれています。超破格の安さです!
(SST-SX650-GはSFX-LではなくSFX電源です。念の為)
さらに、NCASE M1やGhost S1はたとえ注文できたとしても到着まで何週間も待たされるのに対して、NZXT H1なら秋葉原や日本橋で探せばきっと当日中に手に入るし、通販でも翌日には届いているでしょう。
メジャーなメーカーが参入してくれるのは、私のようなニワカMini-ITXerにも手を出しやすくなるわけで、基本的には大歓迎です。
日本での発売が待ち遠しい
NZXT H1については、すでに海外の著名なレビュアーやビルダーによるレビュー動画がたくさん公開されています。
Dave Leeさんはさっそくペイントしたようです。楽しそうですね。
H1の日本での発売時期は未定ですが、発売予定はあるようです。
スモールフォームファクターPCは一度ハマったが最期、自分にとって究極のケースを見つけるまで抜けられない沼のようなイメージがありますが、H1が発売されたらこれでサクッと組んで満足する方もたくさん出てきそうで、業界的には良いのか悪いのかわかりませんが、ともかく国内での販売が待ち遠しいケースなのは間違いありません。
リンク:H1(NZXT)