昨日5月20日、第10世代Intel CoreプロセッサーのデスクトップラインComet Lake-Sが発売になりました。
昨年、少なくともコスパの面ではAMDにぶっちぎられたIntelが巻き返しを図る最初の製品ですが、おそらく買わないと思います。
その理由。
Comet Lake-Sを買わない理由
私は昨年夏にAMD Ryzen 9 3900Xを買いまして、12コア/24スレッドのスーパーな性能にすっかり満足しております。
買った時のお値段は5万9,800円+税。当時はまだ消費税が8%でしたので、総額6万4,584円を支払いました。
じっさいはマザーボードも必要だったのでプラス1万円ほど掛かっています。
その後は久方ぶりのマイ自作ブームが到来して、「MacBook Pro 16インチモデルを買わないんだから」という言い訳とともに、いろんなパーツを買い足し・買い替えつつ現在に至っています。楽しい。
さて、今回発売になったComet Lake-Sの最上位モデルCore i9-10900Kは、同じメインストリームCPUの先代モデルにあたるCore i9-9900Kよりコア数/スレッド数を増やし、クロック周波数を高めた製品です。
お値段はツクモのインターネットショッピングで税込み7万2,000円と、3900Xには及ばないものの、メインストリームの最上位モデルとしては安く感じられます。
3900Xと違ってグラフィックス機能を内蔵しているので、とりあえずCPUさえ速ければいいという用途なら、別途GPUを買わなくていいのでさらにお求めやすいと言えるかもしれません。(そんな用途があるのかはわかりませんが)
一方で、CPUのソケットが変更されたので、みなさんもれなくマザーボードの買い替えが必要になりました。マザーボードは安いものでも2万円近くしますので、結局10万円級の出費にはなります。
コア数ではなくクロックで性能を引っ張るスタイル
で、新しいCPUの実際の性能はどうかというと、Optimum Techさんがこのような至れり尽くせりな動画を公開されています。
ここで述べられていることをざっくりまとめると、コア数が効くレンダリングの処理では引き続きAMDが有利で、クロック周波数の高さが効くゲームの処理ではIntelが有利、ということのようです。
そして、先代のCore i9-9900Kを引き合いに、AMDと比べて高いクロック周波数を活かしたゲーミングでの有利さを維持したまま、コア数が増えたのでクリエイティブ用途でも十分に使える、バランスの良い製品になったと評価されています。
だから、ゲームとクリエイティブを両方楽しむユーザーには適しているけど、主な用途がゲームだというユーザーはCore i9-9900Kから買い換える必要はないし、クリエイティブ用途がメインならより安くて高性能な3900Xを使えばいいということになりますね。
日常作業+クリエイティブなら3900Xを維持するか3950Xに投資すればいい
私はといえば、PCでゲームをプレイすることはほとんどなく、日常の書類仕事と動画編集が主な用途なので、このままAMDのCPUを使っていればいいということになります。
Core i9-10900Kへの乗り換えには前述のとおり10万円クラスの出費が必要で、もしもそれだけ出せるなら前出の動画でもクリエイティブ用途で圧倒的な高性能を見せているRyzen 9 3950Xを買うこともできるわけですから、そちらへ移行する方がずっとリーズナブルです。
また、Ryzen 9 39XXは発表からすでに1年以上が経っており、今年後半に後継モデルが登場すると言われています。
後継モデルではクロック周波数が向上する可能性があり、そうなればIntelに対するディスアドバンテージも解消(または縮小)されるわけで、やはりAMDを維持する選択に分があるように思います。
というわけで、Core i9-10900Kは見送りまたは様子見というのが自分にとって正しい選択だとおもう話でした。
リンク:Intel Core i9-10900K(ビックカメラ)
リンク:Intel Core i9-10900K(ツクモネットショップ)