ARMアーキテクチャのプロセッサーを採用したMacが今月発表されるという噂が流れています。
そういうものが出たとして、Macの世界はどうなってしまうのでしょうか?
たぶんそれほど変わらないと思います。
ARM版Macが今月発表されるという噂
現行のMacはすべてIntel x86アーキテクチャのCPUを搭載しています。
2006年に初めてIntel Mac(IntelのCPUを搭載したMacの総称)が登場してから来年で15年になるわけですが、そのMacがふたたびCPUのアーキテクチャを変更するという話がささやかれています。
リンク:アップル、自社設計Mac用チップへの移行を今月にも発表へ-関係者(Bloomberg)
記事ではARM版Macは今月開催されるAppleの開発者向けイベント「WWDC20」で発表され、2021年に発売されるという関係者の話が紹介されています。
発表から発売までに間を開けるのは、サードパーティの製品がARM版Macに対応するための時間的猶予を設けるためだそうです。
ARM版Macに期待できること ~ LTE対応
AppleはすでにiPhoneやiPadで何世代にも渡ってARMベースのプロセッサーを採用しています。
これらは省電力性が第一に求められるスマホやタブレット向けのプロセッサーなので、性能の最大値は現在Macの上位モデルに採用されているCPUには及びませんが、他方でiPad Proのように「現在売られているポータブルPCの92%のものより速い」(iPad Pro 2018発表時のコメント)という程度の性能はあります。
ところで、今年一月にMicrosoftから発売されたSurface Pro XはやはりARMベースのプロセッサーを採用していますが、実際に使ってみた印象は、軽い作業ならとくに速度面での支障は感じないという程度の性能です。
Surface Pro Xはx86のプログラムをARMプロセッサー上でエミュレーション動作させていますが、ARM版Macもおそらく同様の処理をすることになるので、同程度の性能のプロセッサーが採用されると仮定すれば、Surface Pro Xと似たようなパフォーマンスになるでしょう。
そして、そのSurface Pro Xの特徴は全てのバリエーションでLTE通信に対応していることです。
ARMベースなら必ずLTE通信がセットと決まったわけではありませんが、Surface Pro Xの例を見ても、また、Apple製品ですでにARMベースのプロセッサーを採用しているiPadシリーズにLTEモデルが用意されていることからも、ARM版MacにはLTE対応を期待せずにはいられません。
ARM版Macは12インチMacBookのようなモバイル特化モデル(LTEオプションあり)になるのでは?
ARMベースのプロセッサーは性能面でいきなりデスクトップMacやMacBook Proレベルに達するとは思えないので、少なくとも初期のモデルはオフィスワークに対応できる程度の性能で、低消費電力(=バッテリーライフ)重視のモバイルモデルになるのではないかと思います。
そして、これまでMacにはなかったLTE通信をオプションでサポートするような形になるのではないでしょうか?
12インチMacBookは少し前にディスコンになってしまいましたが、ARM版Macはその穴を埋めるモバイル特化モデルとして現れるのではないかと期待しています。
より上位の製品は当分のあいだ今までどおりIntelのCPUを採用し続けるだろうと思います。
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