【レビュー】HP Spectre x360 13-ac000(2017年モデル)は手に入れやすい価格で機能豊富なタッチ操作対応プレミアムPC

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HPのプレミアム・ラップトップシリーズの一角。HP Spectre x360 13-ac000の最新モデルを使う機会がありましたので、詳しくレポートいたします。

プレミアムシリーズの中では比較的お求めやすい価格帯で、機能も性能も十分なモデルです。


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HP Spectre x360の概要

HP Spectre x360は360度回転するディスプレイヒンジを備え、通常のラップトップスタイルの他、タブレットスタイルやテントスタイル、ビューアースタイルといった、様々な利用形態に対応する、HPのプレミアム・ラップトップです。

主な仕様は次のとおりです。

項目 内容
OS Windows 10 Home(64bit)
CPU Intel Core i5-7200U / Core i7-7500U
GPU Intel HD Grahics 620
RAM 8GB / 16GB
ストレージ 256GB SSD / 512GB SSD / 1TB SSD(いずれもPCIe/NVMe)
ディスプレイ 13.3インチ. 1920 x 1080 / 3840 x 2160(いずれもタッチ操作・ペン入力対応)
カメラ 200万画素Webカメラ. Windows Hello(顔認識ログイン)対応
バッテリー 約15時間(Full HDモデル) / 約9時間(4Kモデル). いずれもMobileMark 2014の計測値
サイズ・重量 307 x 219 x 13.9〜14.9mm・1.31kg
その他 4Kディスプレイモデルにはペンを同梱

今回試したのはSpectre x360のエントリーモデルにあたるCore i5のFull HDディスプレイ搭載モデルです。

アルミ削り出しによる高級感のある外観

まずは外観ですが、ボディはアルミニウムを塊からCNCマシンで削り出したユニボディで、特に飾り気のないシルバーモデルでも、見た目・肌触りの両面で高級感を感じられます。

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今回使ったシルバーモデルの表面は梨地仕上げ、側面は光沢のあるヘアライン仕上げになっています。

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天板には最近リニューアルされた新しいHPロゴが埋め込まれていますが、気にして見なければ上下を意識せずに済むデザインになっていて、使い方によって上下が反転するSpectre x360にマッチした良いロゴだなと思います。

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ヒンジ部は梨地と光沢の組み合わせになっていて、デザインが単調にならないように配慮されています。
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裏面のデザインもシンプルかつ高級感のあるものです。裏蓋をとめるネジはトルクスタイプです。

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キーボードは十分なサイズと心地よい打鍵感

ラップトップとして使うときに最も重要なインターフェースであるキーボードですが、配列は真っ当で使いやすいものになっています。

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キーのストロークは長めで、しっかりしたクリック感があり、打ったつもりが打てていないということが少ないキーボードです。
だから、ラップトップの薄いキーボードに慣れていない方が初めて触れた場合でも、慣れるのにあまり時間は掛からないでしょう。
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キーのピッチは約19mmで十分なサイズが確保されています。
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タイプ音は静かな方なので、力を入れてガツガツ入力しない限り、よほど静かなところでなければ、周りの迷惑を気にしなくて済むのではないかと思います。

一点だけ気になるのは、EnterキーやBackspaceキーの右側にもキーがあることで、EnterをタイプするつもりがPage Up/Downを押してしまったり、BackspaceのつもりでHomeを押したりということがあります。
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慣れで対応できるレベルだと思いますが、いちおう気にしておくとよいでしょう。

タッチパッドはごく普通の操作感

タッチパッドはやや横長サイズです。

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パッド部分にクリック感のあるメカスイッチが埋め込まれたタイプです。

Windows 10での設定画面には最小限の設定項目のみが表示され。
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詳細設定はSynapticsの独自のUIで行うようになっています。
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この設定画面では、たとえば2本指クリックを右クリックに割り当てられないとか、3本指/4本指の左右スワイプに動作を割り当てられないといった制約があるようですが、その他はMicrosoft Precision Touchpadと遜色ない設定が可能です。

少し前にレポートをお届けした、同じHPのElitebook Folio G1では、OS標準の設定画面で細かな設定ができたのですが、このあたりは同じPCメーカーの製品でも採用するパーツによって仕様が異なってくるようで、機種選びでは注意すべき点かもしれません。

パッドそのものの感度やクリック感にはとくに不満はなく、非常に真っ当に動作してくれます。

タッチ操作対応のディスプレイはグレアタイプで非常に見やすい

HP Spectre x360はどのタイプもタッチ操作に対応したグレアタイプとなっています。

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グレアタイプ特有のコントラストの高い、くっきり・はっきりした映りで、写真や動画を非常に美しく表示してくれます。

ディスプレイ表面に光沢があるため外光の映り込みはありますが、今回試した範囲では、室内であれば窓の近くで使っても、作業に支障が出るほどの映り込みは感じませんでした。(ただし、昼間に窓を背にして屋外の光がダイレクトに当たる状況は厳しいです)

ディスプレイの表面はガラスで覆われており、タッチ操作をしてもヘナヘナしませんし、樹脂製の表面と比べれば傷にも強いです。

また、手元のiPad Proと比べると指紋も付きにくいように思います。

4つのスタイルで利用できる

Spectre x360は360度回転するヒンジによって4つのスタイルで利用できます。

まず、一般的なラップトップPCのように使うスタイル。
タッチ操作に対応するディスプレイが上に来るのでやや頭が重い状態になりますが、使用上とくに問題はありません。

次に、ヒンジを360度回転させたタブレットスタイル。
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Windows 10の機能で自動的にタブレットモードに切り替わり、タッチ操作しやすいUIが表示されるようになります。

続いて、ヒンジを開いてキーボードを下にして置いたビューアースタイル。
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そして、ヒンジを開いてディスプレイの上端とキーボードの下端を脚にして立てるテントスタイル。
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ビューアースタイルとテントスタイルは機能的にほとんど違いがありませんが、広い場所では安定して置けるビューアースタイルを、狭い場所では接地面積が狭くて済み、障害物を跨いで置くこともできるテントスタイルをといった具合に、使い分けをすると良いでしょう。

Bang & Olufsenのスピーカーは立体感を感じさせる音色

Spectre x360にはデンマークの高級オーディオメーカー「Bang & Olufsen」のサウンドシステムが採用されています。

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スピーカーはキーボードの奥に横幅いっぱいに配置されたものと、本体底面の左右に配置されたものの、合計4つのユニットからなります。
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音質はラップトップのスピーカー全般に言えることとして低音の分量は少なめです。

その上で、立体感を感じさせるかなり良好な音質で、低音を重視しないジャンルの音楽を聞いたり、映画・ドラマを見たり、チャットの音声を聞いたりといった用途には適していると思います。

試しにThe Weekendの昨年売れに売れた名曲「I Feel It Coming」を聞いてみると、裏打ちの手拍子やパーカッションのチキチキ音が手前に聞こえ、その少し奥にボーカルが、更に奥にベースがといった具合に、ステージの奥行きを感じられる不思議な体験ができます。

ところで、Spectreとは全く関係ありませんが、最近公開されたばかりのこのMVでは水原希子さんがThe Weekendと共演されてます。再生回数5,000万回オーバーのMVでウィーケンドに抱きついてる!すごいですね。

ベースモデルでもパフォーマンスに不満なし

Spectre x360ではベースモデルのCore i5-7200Uと上位モデルのCore i7-7500Uの2種類のパワーユニットを選べます。

今回使ったのはよりお求めやすいCore i5モデルですが、書類仕事には全く不満のないパフォーマンスを発揮してくれました。

Geekbench 4での実測値はこのとおり。
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上位モデルのCore i7タイプではシングルコアで4100、マルチコアで7800というところですので、書類作成などの事務作業がメインの用途なら、Core i5モデルを選んでおいてもそれほど問題はないと思われます。

バッテリーは1日の作業に十分な持ちの良さ

満充電したSpectre x360をWi-Fiのある環境でWebの閲覧とOneNoteでのドキュメント作成という用途で使い続けたところ、およそ8時間でバッテリーがなくなりました。

通常の用途では、電源のない場所で8時間も使い続けることは稀だと思いますが、Spectre x360はそういった使い方にも応えてくれるバッテリー容量を備えています。

また、バッテリー残量100%の状態でSpectreをスリープ状態にさせ、約13時間放置した後のバッテリー残量は94%でした。上の連続稼働時間と合わせて考えると、1日の稼働時間を12時間として、その間スリープと復帰を繰り返しながら実働7時間くらいは使えるということで、十分実用になるバッテリーライフだと思います。

ついでに、休止状態で24時間放置してみましたが、バッテリーは全く減っていませんでした。スリープの代わりに休止状態を使うと、さらに実働時間が増えるということになりますね。

まとめると、バッテリーの面でSpectre x360はかなり優秀です。

それから、手元にあった12インチMacBookのACアダプターとUSB Type-Cケーブルを接続してみたところ、こんなメッセージを出しつつも、ちゃんと充電が進むのを確認しました。
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実際に試してみることができないので確証はありませんが、もしかしたらMacBookに対応するモバイルバッテリーでSpectre x360の充電・給電ができるものがあるかもしれません。

ACアダプターはやや大きい

ACアダプターは65Wというかなり出力の大きなもので、その分サイズもやや大きめです。

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Spectre x360に接続する側(USB Type-C端子側)のケーブルはACアダプターに直結されていて、取り外しはできません。

コンセントに接続する側は、上の写真の右上部分にある2ピンのコネクターだけのパーツとケーブルの両方が同梱されていて、用途に応じて使い分けることができます。

ケーブルの方はかなり太いので、普段の持ち歩きには写真のコネクターを使うのが良いと思います。
このコネクターは2ピン部分を内部に収納することができるので、持ち運びのときに収まりがよく、鞄の中で別のものに傷をつけたりしません。

発熱と騒音は控えめ

Spectre x360を使っていると、キーボードの奥(スピーカーの周辺)と左側面の排気口付近が温かくなります。
また、本体裏面の奥側も温かくなります。

温度は事務作業をしているときもベンチマークを走らせた直後もさほど変化はなく、試した範囲では「熱い」というレベルにはなりませんでした。

騒音については、負荷が高めの処理中に排気口に耳を近づけると、「チー」という感じのファンノイズがごく微かに聞こえますが、よほど静かな環境でない限り、ほとんど気にならないレベルではないかと思います。

サイズと重さは「仕事や勉強に必要なら持ち歩ける」レベル

Spectre x360のサイズはA4用紙より若干大きい程度。重さは1.31kgです。

Core i5 / i7のパフォーマンスとタッチ操作対応の13.3インチ ガラストップ・ディスプレイを備えたPCとしては妥当な内容で、これを鞄に入れて持ち歩くのは、仕事や勉強のために必要なら受け入れられるレベルです。

ただ、もっと軽いモデルがあることは確かなので、Spectre x360を選ぶのならペンも持ち歩いて、Spectreの機能・能力をフルに使い尽くすつもりでいたほうが、サイズや重さとのバランスが取れるんじゃないでしょうか。
Full HDモデルにはペンは同梱されませんが、ネット上の情報では、Surface Pro 4 / Surface Book用のペンをそのまま使えるらしいです。

付属のスリーブが便利

Spectre x360には本体を収めるためのスリーブが同梱されていますが、これがとても便利です。

ラップトップPC用のケースというと、ゴツいスポンジやウェットスーツ素材に守られたバルキーなものが主流ですが、そういうのに入れてしまうとせっかく薄く作られた本体が、鞄の中で余計なスペースを取ってしまいます。

最近のPCはストレージがシリコン化されたおかげで、物理的に破損する可能性が非常に小さくなっています。
また、Spectre x360は天面への300kgfの加圧試験もパスしているので、そう簡単に壊れるようにはできていません。
だから、ケースは本体に傷がつかない程度のライトなもので十分です。

そこで重宝するのが同梱のスリーブです。
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Spectre x360専用に作られたサイズぴったりのケースで、余計なスポンジの厚みもなく、蓋はベルクロで閉じるようになっているので金属ファスナーのように本体を傷つける心配もありません。
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特に高級なものではないですが、必要最低限の見た目レベルは確保していますし、機能は十分です。

Netflixが半年無料だそうです

数量限定のキャンペーンですが、Spectre x360を買うとNetflixが6ヶ月間無料になるキャンペーンが行われています。

Netflix、私も利用していますが、月々1,000円足らずとは信じられないほどコンテンツが充実しています。
映画も豊富ですが、オリジナルドラマに優れたものが多いです。

この特典を目当てにSpectreを買うのはどうかと思いますが、おまけで付いてくるならもらわない手はありません。


まとめ 〜 タッチ・ペン入力対応のラップトップとして手堅いパッケージ

以上、HP Spectre x360の最新モデルについてでした。

Spectre x360の魅力を一言でまとめると、タッチ操作・ペン入力に対応した事務作業メインのPCとして必要な機能・性能をコンパクトにまとめた手堅い機種だということです。

アルミ削り出しの美しいボディ、打ちやすいキーボード、必要十分なパフォーマンス、Windows Helloなどの最新技術への対応、優秀なバッテリーライフ、そして、Microsoftが力を入れているペン入力操作への対応。これらの機能・性能を毎日持ち運びできるサイズにまとめているところが最大の魅力です。

ラップトップ的な使い方がメインで(=キーボードはほぼ常時必要で)、タブレット的にタッチ操作やペン入力もしたいという場合は、Spectre x360を選べばかなり満足度が高いのではないかと思います。

Spectre x360でパフォーマンスが足りない用途には、15インチクラスのクアッドコアCPUを搭載したモデルが必要で、そうすると持ち運びの容易さやバッテリーライフが犠牲になるでしょう。

タッチ操作やペン入力が不要なら、HPにはEliteBook Folio G1というよりコンパクトで軽いモデルがありますので、そちらを選ぶ方が良いでしょう。

【レビュー】HP EliteBook Folio G1はWindowsで事務作業する人に最適なモバイル・ラップトップ
HPのモバイル・ラップトップ「EliteBook Folio G1」を使う機会がありましたので、その感想をお届けします。 13インチサイズのモバイル・ラップトップには目ぼしいものがいくつかありますが、その中でもEliteBookはポータビリティと実用性を良いバランスで両立させたナイスな機種なのではないかと思います。

というわけで、キーボード必須でタッチ操作・ペン入力ができて毎日の持ち運びがあまり苦にならないWindows PCが欲しい方には、Spectre x360は良い選択肢だと思います。

リンク:HP Spectre x360 製品詳細(HP公式)icon

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