NTTドコモの新料金プラン「ahamo」が発表されました。
20GBのデータ容量と5分までの通話し放題がセットで月額2,980円。
UQモバイルとY!mobileのあしたはどっちだ?
ドコモの新料金プラン「ahamo」の概要
新料金プラン「ahamo」の概要は次のとおりです。
まず、月額料金と容量・通話料など。
月額料金は税別2,980円で、別途ユニバーサルサービス料(2~3円/月)が必要。
高速通信容量は20GB。通信容量を使い切っても最大1Mbpsで通信し続けられます。
5分以内の国内通話は何度でも無料で、5分を超えた分の通話料は30秒につき20円です。
4Gだけでなく5Gも利用できます。
さらにオプションとして次のものが用意されています。
高速通信容量のおかわりが1GBにつき500円(税別)。
国内通話のかけ放題オプションが1,000円(税別)です。
ヤバいポイント(1)~海外での通信も追加料金不要
高速通信容量の20GBは国内だけでなく海外でも利用できます。
対象となるのは82の国と地域でやや少なめですが、欧米の主要国はもとより、東アジア、東南アジア、太平洋の島々、中南米と、観光やビジネスでよく訪れる場所はカバーされています。一方でアフリカは手薄なようです。
15日以内なら20GB/月の範囲内で高速通信が可能。
さらに、15日を超えても速度制限付きで利用できます。
ヤバいポイント(2)~各種事務手数料が無料
ahamoには新規契約事務手数料も、機種変更手数料も、MNP転出手数料もありません。
無料です。
いつでも必要なときに契約して、不要になったり、他社の良いサービスが出たら解約・転出することが、ノーコストでできます。
ヤバいポイント(3)~キャリアメールなし
ahamoではキャリアメール(●●@docomo.ne.jp)が提供されません。
総務省はキャリアメールのアドレスも持ち運びできるようにしろと言っていて、それはそれですでにキャリアメール沼にはまっているユーザーのために意味のあることだと思います。
しかし、そもそもキャリアメールなんていう前時代的なものを利用するユーザーをこれ以上出さないために、サービス自体をなくしてしまうのは良いことだと思います。
ネットサービスを利用するためにメールアドレスは必須のものですが、それはGoogleなりMicrosoftなりの「乗り換え」という概念から離れたところで取得するべきで、意図したかどうかはともかく、ahamoがそういう方向に舵を切ったのはナイス。
UQモバイルとY!mobileの対応に期待
さて、20GBで2,980円で無料通話まで付いているプランがドコモから出てしまった以上、格安SIM各社は1GBや3GBのライトユーザーを月額1,000円前後で囲い込む方向へ行かざるをえないでしょう。お気の毒としか言いようがありません。
そして、キャリアのサブブランドであるUQモバイルとY!mobileは、少なくともahamoと同等のプランを速攻でリリースしないと、既存のユーザーを文字通り全員引き抜かれておしまいになります。
私自身、UQモバイルの3GB 2,980円/月のプラン(1年間の割引が終わったあとの旧プランS)を使っていますが、このプランがahamoに勝てるポイントは何一つないので、UQにこのまま動きがなければ転出する以外の選択はありません。
UQモバイルが楽天モバイルに対抗して投入した10GB 2,980円のプランも、高速通信容量の少なさだけでなく、無料通話が別料金という点で大きく見劣りしています。
Y!mobileの10GBプランには無料通話が付いていますが、料金は月額3,680円。ひとつ上のプランは4,680円なのに14GBです。
このままではUQモバイルとY!mobileの存在意義が本当になくなってしまいかねないので、両社は必ず何か対抗策を出してくるはずです。
なんとも乱暴な形で日本の携帯料金は下がりつつありますが、われわれユーザーはいつでも好きなところへ移転できるように、MNP手数料とか、契約解除料とか、キャリアメールといった縛りから離れた場所で事態の推移を見守るのがよかろうと思います。
リンク:新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表(NTTドコモ)
リンク:UQモバイル
リンク:Y!mobile オンラインストア