Windows 10の最新リリース「May 2020 Update」が公開されましたが、とくに理由がない限り急いでアップデートするのは避けたほうがよさそうだという話です。
かなりキツい問題が残っています。
Windows 10 May 2020 Update の公式に確認された(まだ直ってない)問題の数々
Windows 10 May 2020 Updateには未解決の問題がいくつも残されています。
これら問題はMicrosoftによって確認され、現在も調査が続けられています。
リンク:Windows 10, version 2004 and Windows Server, version 2004(Microsoft)
確認された問題の概要は次のとおりです。
- 2台以上のBluetoothデバイスと同時に接続できない場合がある
RealtekのBluetoothモジュールを搭載したPCで発生します。Realtekはこの分野の大手メーカーなので、あなたのPCにも同社のモジュールが使われているかもしれません。 -
一部のオーディオドライバーでエラーや問題が発生する
Conexant ISST オーディオドライバーとの相性の問題があるようです。Synaptics社のオーディオデバイスを搭載したPCで発生する可能性があります。SynapticsのデバイスはたとえばHPやLenovoのPCの一部で採用されているようですよ。 -
一部のアプリでIMEの自動切り替えが正常に行われない
入力フィールドに応じてIMEのモードが自動的に切り替わるアプリがありますが、その動作が正常におこなわれません。 -
Intelの内蔵GPUで可変リフレッシュレートが正常に動作しない
IntelのiGPUと可変リフレッシュレート対応モニターの組み合わせで、とくにDirect X 9を用いたゲームで可変リフレッシュレートが動作しません。 -
Thunderbolt接続のドックを取り付け・取り外ししたときにブルースクリーンになる
Thunderboltポートを持ち、Kernel DMA Protectionを有効にし、Windows Hypervisor Platformを無効にした状態のPCにドックを接続・取り外しするとブルースクリーンになります。 -
Always OnやAlways Connectedに対応したPCで予期せぬシャットダウンや再起動が発生する
Surface Pro 7やSurface Laptop 3のような、Always On、Always Connectedに対応したネットワークアダプターを複数搭載するデバイスで、シャットダウンや再起動が発生します。 -
GameInput Redistributableを使用する一部のアプリやゲームでマウスが反応しなくなる
GameInput Redistributableは対応するアプリやゲームとともにインストールされるもののようです。具体的にどのアプリ・ゲームが影響を受けるのかは説明されていません。 -
aksfridge.sys、aksdf.sysの特定のバージョンが存在するとアップデートやアップデート後の起動に失敗する
これらのドライバーの一部バージョンが存在する環境へのMay 2020 Updateの適用が失敗したり、適用後に起動に失敗するようになります。 -
古いバージョンのnVidia製GPUのドライバーとの共存でブルースクリーンになる
nVidia製GPU向けドライバーのバージョン358.00より古いものがある環境でブルースクリーン等のエラーが発生します。
君子危うきに近寄らず~手動アップデートはやめておきましょう
上記の問題はすべてMicrosoftも認識しているもので、すべて「調査中」のステータスになっています。
唯一IMEの問題だけは古いバージョンのIMEを使うという回避方法が紹介されていますが、これも本質的な解決にはなりません。
これらの問題に対するMicrosoftのコメントは「(Windows 10 May 2020 Updateへの)手動アップデートをしないようおすすめします」だそうです。
5月27日時点でMay 2020 UpdateはWindows Updateの画面でわざわざ「更新プログラムをチェック」したりダウンロードページからインストールメディアを作成したりしなければインストールされないようです。
これらの操作はしばらくやらないでおくのが良さそうです。
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