在宅時間をついダラダラと過ごしていませんか?
行動記録表を作るとダラダラがなくなります。本当です。
「行動記録表」とは?
突然何を言い出すんだと思われるかもしれませんが、騙されたと思ってちょっと聞いていってください。
最近、こんな本を読んでいます。
独学のノウハウについてまとめられたすごく分厚い本で、行きつけの大型書店に山積みになっていたのを発見し、その後、新聞で悪くない書評を読んだ結果、購入にいたりました。
いわゆるビジネス書的なものは個人的に毛嫌いしているのですが、この本は国産ビジネス本にありがちな(←偏見)、文字が大きく・ページ数も少なく・中身すかすかなものとは一線を画する、気合の入った一冊です。
脚注と書誌が充実していて、ちょっと見るだけで恐ろしく手間の掛かった本だとわかります。
内容には頷ける部分と「そうかなあ?」と思う部分と両方ありますが、事典のように拾い読みして、自分に合った勉強のしかたを発見するのにじゅうぶん使える一冊だと思います。
で、本題の「行動記録表」について。
行動記録表というのは、この本で勉強時間を捻出するためのデータ取りのツールとして提案されている、一日の行動の結果を記録したスケジュール表のことです。
実際に行った内容を記録するので、普段よく使う、予定を記録するスケジュール表とは違うものです。
朝起きてから夜寝るまで、その日の行動を細かく記録しておいて、その中から勉強に充てる時間を探し出すことを目的としています。
2021年2月現在、ネットで「行動記録表」を検索すると、新型コロナウイルスに感染した方の行動を記録するフォームとして自治体が作ったもの(「行動記録票」)がたくさん引っかかりますが、今回話題にしているものはそれとは関係ありません。
行動記録表の予想外の効果
さて、「独学大全」で紹介された行動記録表は、あとで見返して勉強時間をひねり出すためのツールです。
私もそのつもりで行動記録表をつけはじめてみたのですが、始めた直後から別の効果に気付かされました。
それは、「行動記録表をつけるだけで、無駄な行動をしなくなる」ということです。
ある日の一場面を思い描いてみてください。
夜9時、外出先から戻ってきたとします。行動を記録しない頃の私ならば、ああ今日も疲れたなとソファに腰掛けて、手近な雑誌かスマホでも手にとって、20分や30分はダラダラ過ごしていたことでしょう。
しかし、行動を記録する私は、まず手帳を取り出して時刻を記入し、その横に行動の内容を書くはずです。(行動開始のタイミングで書かないと、あとで時間がわからなくなるから)
ソファで雑誌をめくるなら「21:00 休憩」と書くことでしょう。
ここで、さあソファにダイブするぞと思っていた私はふと立ち止まるのです。
「もうすぐ寝るのに、今から休憩なんかする必要ある?」と。
で、手帳には「21:00 シャワー」と書いて風呂場へ行き、シャワーを浴びて、部屋着なり寝間着なりに着替えるというわけです。
結果、ソファでゴロゴロするという無駄な時間の過ごし方は回避され、 そうして浮いた20分なり30分なりで外国語のフレーズを5つか6つ暗記することができるのです。
これが行動記録表の予想外の効果です。
スマホとYouTubeの利用時間がものすごく減った
行動記録表をつけるようになった効果をわかりやすく可視化しているのが、iPhoneの利用時間です。
iOSには「スクリーンタイム」という機能があり、毎日のスマホの利用時間を記録してくれます。
いまは在宅時間が長くなっているため(というか、ほぼ一日中在宅)、もともとスマホに触れる時間は極端に短くなっていますが、行動記録表をつけ始めてから、その時間がさらに半分になりました。
また、私はYouTubeのサブスクリプションプログラム「YouTube Premium」に毎月1,180円支払って広告を回避していますが、YouTubeの視聴時間が激減したため、今ではその恩恵をほとんど受けていません。
ニュースサイトをいくつも巡回するのもやめてしまい、今ではこちらもサブスクで利用している新聞(電子版)くらいしか読まなくなりました。
テレビを見る習慣はもともとありませんでしたが、仮にあったとしてもほとんど見なくなっていたことでしょう。行動記録表に「テレビ」と書くことなど許せなかったはずだからです。
何か勉強したいなら「行動記録表」はマジでおすすめ
行動記録表をつけることで、忙しい毎日からなんとか隙間時間を探し出すという苦労をするよりずっと手前に、無駄にしていた時間がたくさん転がっていることに気づくことができました。
行動の切り替わりの都度記録することで、次の行動が無駄ではないかを強く意識するようになり、その直前で進路を変更することができるようになるのです。
行動記録表をつけるのは、手書きのスケジュール帳でも、Googleカレンダーでもかまいません。(Googleカレンダーなら、ふつうのスケジュールとは別の、行動記録表専用のアカウントを新たに作るのがいいでしょう)
動作を始める前に記録すれば、それで行動が変わります。
勉強時間が必要な方に限らず、ダラダラした生活を改めたいと思うすべての人におすすめの方法です。