クラウドファンディングで大成功を収めて製品化されたラップトップPC用のスタンド「Moft」を今さらですが買ってみました。
Moftを知った当初は全くメリットを感じなかったのが、今では手放せない必需品に。
そのメリットを紹介します。
Moftとは?
Moftというのはこれです。
ラップトップPCの底面に貼り付けて、必要なときに展開することで、手前に向けて2段階に角度を調節できる、超薄型ラップトップスタンド。
キーボードが手前に傾斜することで自然な手首の角度でタイプできるようになることと、ディスプレイの位置が高くなることで見下ろす角度が小さくなり、首への負担が減り、肩こりしにくくなるという利点があります。
18ポンド(約8.2kg)までの重さを支えられるので、重さの点では世の中のすべてのラップトップPCに対応していると言って良さそう。
ただし、サイズは15.6インチまでとされているので、16インチや17インチの大きな機材に使う場合は注意が必要だと思います。
おそらく、大きなラップトップに使用すると左右に倒れるリスクが高まったり、傾きの角度が仕様どおりに出せなかったりするのだと思われます。
今回は手持ちのMacBook Pro 15インチモデル(2018)に利用するつもりで購入しましたが、すでに発売済みのMacBook Pro 16インチモデルが期待通りに安くなった暁には、そちらへ移植することも念頭に置いています。
Moftの思わぬ利点 〜 画面が近くなる
さて、Moftの公式の利点は先に書いたとおり、キーボードに傾斜が付くことと、画面の位置が高くなることですが、私の場合はそれ以外の利点に着目しています。
それは、画面の位置が近くなることです。
MacBook Proを自宅等で使うとき、内蔵キーボードを利用するのではなく、より快適な外部キーボードを利用するケースがあります。
たとえば、先日紹介したLogicool MX Keysや、すでに2年以上使っているHappy Hacking Keyboard Professional BTのような高品質のキーボードを使うことで、長時間コンピュータに向かい続ける際の疲労を軽減できるためです。
こうしたキーボードは1万5,000円とか3万円というような、人によってはベラボウに高いと感じるお値段で売られていますが、実際に使ってみるとこれがなかなか悪くないですし、なるほど高いなりの値打ちがあるものだと感じます。
それで、ラップトップで外部キーボードを使う場合、内蔵キーボードの手前に外部キーボードを置くことになります。
無理やり内蔵キーボードの上に外部キーボードを置いてしまう方法もあるかもしれませんが、普通は手間に置きますよね。
で、そうした場合の問題はディスプレイがキーボード一台分遠くなってしまうことです。
ただでさえそれほど大きいとは言えないラップトップPCのディスプレイなのに、それがわずか10cmとは言え遠くなってしまうのは困ったもの。せめて少しだけでも近くに引き寄せる方法はないものか?
そこで登場するのがMoftです。
Moftを利用するとキーボードが手前に傾斜する分、ディスプレイのヒンジの位置が平置きした場合よりも手前になり、さらに、ディスプレイの全体の位置が上がるため画面を垂直に立てることができます。
もちろん、それだけでキーボード一台分の距離をぜんぶ取り返すことはできませんが、少しでも手前に持ってこられるのはたいへんありがたいです。
Moftの傾斜角は25度、MacBook Pro 15インチモデルの奥行きは24.07cmなので、24.07cm – 24.07cm × cos(25°) = 約2.26cm 分ヒンジが手前に来ることになります。さらに、ディスプレイを垂直に立てられることでディスプレイの上部はプラス3cmほど近くなります。
ディスプレイの一番遠いところで5cm以上の改善となれば、これは大きな違いです。
ラップトップと外部キーボード+マウスの組み合わせが使いやすく
というわけで、Moftを使うことでラップトップを外部キーボード(とマウス)と組み合わせて使うときの画面までの距離が近くなるという話でした。
価格と処理能力の比率で言えばデスクトップPCに軍配が上がるのですが、持ち出し用に別途ラップトップを買うとすればトータルの出費は大きくなってしまいます。
であれば、高性能ラップトップを自宅と外出先の両方で利用して、しかも自宅では外部機器を併用してなるべく快適な作業環境を構築する方がリーズナブルになる場合も。
折しもMacBook Proの16インチモデルが発売され、巷のゲーミングラップトップほどではないにせよ、クリエイティブワークにも十分な性能を持っていると評価されていますし、なんとか携帯可能なサイズ(とくに厚み)と重さに収まっています。
Moftを利用することでMacBook Proを快適に利用できるシーンが広がりそうです。